第三十話「再起への道」はこちら。
金曜から花巻に行っておりまして、はたして今日「八重の桜」を観ることができるかは微妙。クルマを運転している後輩が気を使ってくれてるのでかえって恐縮。大河ドラママラソン完走はなかなかしんどいですな。
でも今日の回は絶対に見逃せなかった。なぜなら、配偶者総取っ替えという歴史と、ドラマの視聴者の願い(思い入れのある登場人物の退場にはきちんとした理由があってほしい)にどう折り合いをつけるか、脚本家の力量がためされる回だったから。
この難解な高次方程式を、山本むつみはみごとに解いて見せた。どのような方法を使ったかというと
・八重と尚之助、覚馬とうら、平馬と二葉の三組の別れを一気呵成に一回でかたづけた。
・時尾と斎藤一という新しいカップルを出現させた。
・三行半な展開のラストに母(うら)と娘(みね)の別れ、母(佐久)と息子(覚馬)の再会という怒涛のドラマを持って来た。
わたしも妻もこのラストには涙ぼろぼろ。やられた。長谷川京子が見せた女の意地はよかったですな。こうでもしないと娘と別れる展開は納得できないですし。
「これはちょっとひどいと思うわ。これから奥さんはどう生活していくの?」
「いや政治顧問みたいな職を覚馬は見つけたわけだし、仕送りはするんじゃないの」
「あ、そうね。だったらいいかしら」
よかないと思います。
実は研修会の最中も、ちょっと頭が大河に向かっていて、鹿児島県からのレポートに「うむ、薩摩か」とつぶやいてました(笑)
福島県からの参加者にはいろいろと話を聞くことができたし、満足。おれは何をしに花巻に行ったんだ。にしてもね、会津の人間はやっぱり色んなことを忘れてはいませんでした。さもありなん。
前回の視聴率は12.6%と急降下。後半戦は視聴率的に苦戦がつづくだろうか。今回は「おしん」っぽい構成でもあったし、究極の“ホーム”ドラマでもあったので、14%台復帰と読みましたが。
第三十二話「兄の見取り図」につづく。
なんともねえ。あ、山形も他人ごとじゃないか-。