その37「信長 KIBG OF ZIPANGU」はこちら。
さて、1993年は大河史上もっとも(商売的には)しんどい年となった。まず「琉球の風」を1月から6月まで。そして「炎立つ」を7月から翌年3月までのオンエアと、年の途中でぶっつりと切ってしまったのだ。
特に「琉球の風」は、大河史上初の(そして唯一の)半年間だけの大河ということになった。視聴率は急降下。さて、その要因はどんなものだったか。
・架空の人物を主人公にした
……これまでも「三姉妹」「獅子の時代」「山河燃ゆ」「いのち」など、主人公が歴史上の著名人ではない例はあった。しかしこの大河の低視聴率がよほどきつかったのだろう。以降、実在の人物しか主人公に選択されていない
・半年という(大河としては)中途半端な期間でオンエアした
……つまり、新年から12月までという、番組改編期などというテレビ局の都合ではなく、日本人にもっともなじむ暦年でオンエアしている大河の強みを自ら否定した結果が惨憺たるものだったわけだ。
薩摩藩の琉球侵攻って、いま思えばネタ的に面白そうな背景だったのに、わたしも見ようという気には当時なれませんでした。主演は東山紀之、渡部篤郎。沢田研二と萩原健一という、泣かせるキャスティングも光る。尾上菊五郎と富司純子を「源義経」以来27年ぶりに共演させ、娘の寺島しのぶも出演。
「信長」の豊臣秀吉役だった仲村トオルをそのままシフト、徳川家康に小林旭。他に原田知世、小柳ルミ子、工藤夕貴。うわあわたしの大好きな毬谷友子も出てたのかあ。
島津義久に室田日出男を起用したのだからかなり悪~く演じさせたのだろう。鹿児島県の人たちは複雑な思いでいたかもしれない。
そしてこれらの工夫がありながらも、残念な結果に終わってしまった。今思えば、初のジャニーズ主演大河でもあったが。主題歌は谷村新司。うーん(笑)。
その39「炎立つ」につづく。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます