今年もホロヴィッツかよっ!
「カササギ殺人事件」「メインテーマは殺人」につづいてミステリランキング三連覇。今回は「メインテーマ~」につづいてホーソーンもの。
警察を退職し、コンサルタントのような仕事をしているくせ者ホーソーンの扱う事件を書くのがホロヴィッツ自身という、どう考えてもシャーロック・ホームズのパロディのようになっていて(なにしろコナン・ドイルが書いた名ゼリフがそのまま引用してある)、しかし堂々とした犯人当てミステリでもある。
これまで、ホームズや007のパスティーシュも書いている(遺族からの信頼が絶大なのだろう)ホロヴィッツだけれど、どこか薄味な感じがしませんでしたか。放送作家としてのサービス精神はさすがだけれど、もうひとつコクがあるとなあ……
今回は違いましたよ。魅力的な登場人物(それは無能で醜悪な刑事たちも含めて)が続々投入され、これまででいちばん興奮させられたかも。いやしかし、これだけの小説を連発し、ドラマの脚本も書き……どんだけ働き者なんだホロヴィッツ。
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