古館寛治と滝藤賢一の主演……この時点でうれしいじゃないですか。さすがテレビ東京。
オープニングでテーマソングのヒップホップにのせて彼らがサングラスをかけて踊りまくる。どう考えてもブルース・ブラザース。いいぞいいぞ。さすがドラマ24の枠だ。
全12話、すべて野木亜紀子脚本、山下敦弘監督。泣けてくるくらいにわたしのツボだ。
正論ばかり言う融通のきかない長男(古館寛治)と、いい加減で調子のいい嘘ばかりつく次男(滝藤賢一)。共通点は無職であること。そんな彼らが通う喫茶店には五月(芳根京子)というウェイトレスがいて、兄弟は彼女を見守っている。ひょんなことからレンタルおやじを稼業にすることになった兄弟に、さまざまな依頼人がやってくる。
この、レンタルおやじの経営者を演じるのが宮藤官九郎。「いだてん」に山下敦弘がゲスト出演してくれたお返しだろうか。
野木亜紀子脚本の特徴は、徹底して考え抜かれたセリフと、キャラクターのネーミングのみごとさだろう。長男の名が一路(いちろう)で、次男が二路(じろう)。これ、最終回で効いてきます。
加えて、ドラマの進行のうえでたいして重要ではない回がいいんですよ。このシリーズでも、披露宴に新郎側(新婦は岸井ゆきの)の親戚としてエキストラでかりだされた兄弟が知る驚愕の真実とか、セルフネグレクトに陥ってしまった元看護師(門脇麦)に兄弟が影響されるとか、じーんとくる。
さて、野木亜紀子脚本作品も山下敦弘監督作品ももっともっと存在する。しばらく、楽しめそうだな。
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