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全盛時の7分の1に…「ロードショー」休刊へ
集英社は1日、月刊の映画雑誌「ROADSHOW(ロードショー)」を11月21日発売の2009年1月号で休刊すると発表した。
同誌は1972年に創刊。外国映画を中心に最新情報を紹介、スターの写真やインタビュー記事などが人気を集め、映画「E・T」を特集した83年2月号の35万5000部が最高だった。
しかし、インターネットの普及などによって、最近の発行部数は平均5万部程度まで落ち込んでいた。同社は「広告収入も減少の一途をたどり、大変残念だが休刊もやむなしとの結論に達した」としている。 (2008年09月01日 スポニチ)
ひさしぶりにMFM。といってもわたしは「ロードショー」誌を購読していたわけではないし、中学生のときは「スクリーン」の方を選んでいた。高校に入って「キネマ旬報」にうつった経緯は前に特集したとおり。
「ロードショー」は、老舗である近代映画社の「スクリーン」の後追いで創刊されたもの。「an-an」や「平凡パンチ」の市場を狙って「non-no」「週刊プレイボーイ」を創刊したのと同じ集英社らしいやり方。先発誌の発行部数をいつの間にか抜いてしまうのもいつもの集英社なのだった。
ウチの職場にも中学時代にロードショーを読んでいた男がいて「なんか、『スクリーン』の方が難しそうで」と正直に語っていた。そうかもね。「スクリーン」が双葉十三郎や津村秀夫、岩崎昶といった論客の連載が売りだったのに、「ロードショー」は小森和子の人生相談(笑)が載っていたりしたから。
ファンジンの衰退は、記事にあるようにインターネットユーザーとまるかぶりなこともあるだろうけれど、“銀幕のスター”なるものの存在が小粒になったこととも無縁ではないと思う。かつてアラン・ドロンやブルース・リーが出ていればどんな出来でも一定の商売になった時代は過去のものだ。ジョニー・デップやブラピが出ていても、入らない映画は徹底して入らないのが現代なのだから。ロードショー休刊において確実に言えるのは、映画評論家のもうけ口がひとつ減ったということ。そして冷静ぶっているけれど、実はわたしもあの雑誌の休刊はさみしいということなのだ……。いやしかし画像を選んでいてつくづく思う。ゲロ表紙になっていたんだねぇ
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