第38回「井伊と共に去りぬ」はこちら。
前回の視聴率は11.7%と低めに推移。
残り三ヶ月。通常のドラマのワンクールを最終章と名づけてリスタート。今回のお話をざっくりまとめると、才気走る虎松(のちの井伊直政)は、怖いものなしに井伊家の再興を自分の手で成し遂げようと松下の名を捨てる。しかし家康内閣はその老獪さで少年の鼻っ柱を折り、直政の草履番からの大出世物語が始まる……
おそらく視聴者の7割ぐらいがこう考えたと思う。
最初っから井伊直政を主役にすえた方が面白かったんじゃね?と。
まあ、それを言ってしまうと身も蓋もないわけで、すっかりひいた芝居を始めた柴咲コウや山口紗弥加の渋さを味わうことにしましょうか。
キャストの入れ替えはかなり吟味してあって、高瀬役の高橋ひかるから朝倉あさ(「かぐや姫の物語」の、あの声の持ち主だ)へのシフトは、最初っから計算していたのかと思うぐらいのそっくりぶり。変更する意味あったのかと思うぐらい(笑)。三浦春馬と菅田将暉の血の継承も無理はない。井ノ脇海の起用は、「ひよっこ」ファンを取り込む算段かな(わたし、この朝ドラは「あまちゃん」「ちゅらさん」と並ぶ名作だと思います)。
森下脚本は世代交代を主役の柴咲コウのクチから言わせているけれど、どうもそう素直にはいかないんでしょう。今回のタイトルに使われた某ゲームの主役、織田信長が登場し、すべてのキャラを翻弄することになるので。
にしても家康が虎松に与えた名前「万千代」は趣深い。井伊家が万年も続くように……徳川家と井伊家が、ともに明治維新まで続いたことを考えると、ネーミングはつくづくとだいじですね。もっとも、このドラマでは鶴も亀も……
今回の視聴率は、菅田将暉がまだお茶の間に浸透していないとふんでひきつづき11%台かと。
第40回「天正の草履番」につづく。
菅田君の、実際に大河に殴り込みに行く、気合いが伝わってきて、元気をもらえました☆
切り込んでやるぜ、って感じが如実に。
確かにこの直政主人公の大河は面白そうですが、初っ端からこのヤバイキャラが暴れ回ると、視聴者がドン引きしそうです。
虎松がDQNアクセル全開にしても面白がって見ていられるのは、今まで直虎の舐めた辛酸、直親の死、政次の苦悩を見てきたからこその爽快感を感じる故です。
虎松&亥之助は単独で存在しているのではなく、今まで井伊に生きた人の要素を多分に取り込んでいるからこそ、視聴者に受け入れられているのかと。
木っ端微塵かもしれない。
ただ直虎の場合、歴史的に怒濤の展開になる前に
退場するのではないかと(わたし、予習しない
ようにしています)。そこが心配。
関ヶ原をやりたいわけじゃないのはわかる
んですけど。