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もうちょっと、おしんのことを。このドラマがお茶の間で受け入れられたのは、味のあるおばあちゃん女優たちのおかげだと思っている。祖母を演じた大路三千緒と、乙羽信子の宝塚同期生組はもちろん、文学座出身の長岡輝子が加賀屋の大奥様を演じて貫禄をみせた。妻はいまでも言う。
「あのときの長岡輝子はすごかったわー」
その長岡が亡くなったのは5年前、102才。大路は95才でまだ存命。やるなーおばあちゃんたち。
で、おしんブームは酒田の町も活気づかせた。撮影の舞台となった山居倉庫はいまでも観光客がとぎれないし、駅の真ん前にはおしんの像が設置されたのだった。
もっとも、この像があんまりかわいくないのですぐに撤去されてしまったという悲しいオチもついています(かわいく作り直された像は山居倉庫内の博物館にいまもあります)。
さあ大ヒットした「おしん」の後番組はたいへんだ。そこで女性の一代記ではどうしたって前の番組と比較されてしまうので(かは知らないけれど)、群像劇をもってきた。「ロマンス」(84年前期)である。
主演が男性なのもめずらしい。榎木孝明、辰巳琢郎、樋口可南子が主演で、脚本は「雲のじゅうたん」の実績がある田向正健。みんな元気ですね。榎木孝明の断食騒動にはびっくりしましたけれども。
わたし、このドラマ好きだったんですよ。というのも、無名塾の塾生だった小宮久美子が出てたから。大好きなんですこういうルックス。わたしの好みは(アンジェラ・アキとかシュティフィ・グラフとか)変わっているらしいのでうれしくないかも。
小宮久美子もあまりビッグにならずにいるけれど、山形の片隅で、いまもあこがれている中年男がいるのを忘れないでね。以下次号。
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