友人たちの句をモチーフに物語をつくりあげる……宮部みゆきは俳句の解釈を短篇で成し遂げている。とにかくすべてみごとな出来なのである。ビターな味わいがなんともいい。読み始めたら絶対にやめられなくなる。わたしはそうでした。そしてまた句が味わい深いのだ。
枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる
鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす
同じ飯同じ菜を食ふ春日和
……どうしてこんなにみごとなのだろう。よけいな話だけれども、先週飲んだ高校の同級生の句が読売に載ったとか。お前が俳句?そいつの句はこうでした。
峰白き月山映ゆる植田かな
事務職員の先輩も元同僚もいろんなとこでかましまくってます。そうか、こういう後半生もあるわけだ。
第29回「伊賀を越えろ!」はこちら。
お市の方(北川景子)中心のお話。織田の血がどのようにつながっていくのかが主眼のようだ。
三谷幸喜の映画「清須会議」でおなじみの、信長の孫をかつぎあげる秀吉。あのときは秀吉が大泉洋で、柴田勝家が役所広司という豪華な布陣だった。
お市の方は、浅井長政に嫁ぎ、彼をしかし兄の信長によって殺され、今度は柴田勝家の正室になる。長政とのあいだに高名な三姉妹がいて、長女が茶々。もちろんのちの淀君だ。
苦境にあえぐ勝家を、しかし家康は見捨てる。二度も夫だけを死なせるわけにはいかないとお市の方は勝家とともに自害する。
いやしい生まれの秀吉は、高貴なる織田との結びつきを求めてお市の方に狙いをつける。しかし勝家に奪われた途端に、別の候補に目をつける。目が決して笑わないムロツヨシが悪くてすばらしい。自らのコンプレックスをバックボーンに、権力の座へかけあがるあたりの臆面のなさがいいですよね。
お市の方が、絶世の美女でなければ成立しないお話。実際に映画「清須会議」では鈴木京香だったし、「太閤記」では岸恵子、「おんな太閤記」では夏目雅子、「秀吉」ではなんと頼近美津子、「江」では鈴木保奈美とすごい女優を大河は用意している。
で、今回は北川景子。現代の芸能界で、彼女がトップランクの美女であることは確実。
何度も言うようだけれども、わたしはアンジェラ・アキを美女だと主張してみんなから批判された男だけれど、絶対値として北川景子の顔はきれいですよね。ここまでの美女を、この大河がお役御免にするはずがない。となれば彼女が次に演じるのは……
第31回「史上最大の決戦」につづく。
小盛りのおじちゃま篇はこちら。
「検診を受けて海鮮どんやとびしまへ。完全にルーティン」
「伍長、今年は」
「漬け丼。うまし」
「で、検診の結果はどうだったんです?」
「順調に身長が縮んでました」
「ルーティンですね」
去年は下剤を飲んで、しかもなおかつ職場のトイレの改修があったせいで遠くにトイレがある。緊急事態に備えなければならない。
まさかそんな事態にならないだろうと思ったら……。
今年は穏やかに。
にしてもバリウムは飲みやすくなったよなあ。
さあいよいよ2023年夏休みラーメン祭り開始です。そのために初日に検診してるんだから。
Yarbrough & Peoples - Don't Stop The Music
PART1「大きいモーター」はこちら。
「スポーツドリンクで満腹になり給食が食べられなくなる」
「虫歯が増える」
埼玉県新座市議会において、学校に持ってくる水筒のなかみに、スポーツドリンクも加えてはどうかという提起に、現場の養護教諭が懸念。
うーん、それは心配だろうけれども、問題はそういうことじゃなくて熱中症対策なわけでしょ。コロナ禍の最初のころ、マスク不足が問題になっているときに
「マスクの色は白しかダメ」
と主張した学校関係者と同じ匂いを感じる。優先順位を考えようよ。
米沢では中学生が部活後に熱中症で死亡。大騒ぎである。早めに部活を終えた顧問の判断は正しかったわけだが。
本日の1曲はなんとヤーブロー&ピープルズ。クルマのなかでいきなり流れてきてうれしかった。そうかこの人たちってこんなルックスだったのかあ。初めて見ました。
2023年8月号「クチげんか」につづく。