お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

1400年前の知恵

2007年03月14日 | 仏教
 きょうも本願寺新報ネタです。
 「チマタに花咲く仏教」という相愛大学講師 釈徹宗 師のコラムに「1400年前の知恵」という題で書いてあった記事をご紹介。

 寺院建築で有名な金剛組は、大阪の四天王寺を建てた工匠の流れを組む建築会社、創業1430年だそうです。
 
 「司馬遼太郎氏が生前、講演で「金剛組の社長は、もし四天王寺の五重塔が地震で倒れたら、切腹しないといけないんですよ」と話していました。ホントなんでしょうか・・・。
 実は「五重塔を倒すほどの地震は存在しない」と言われています。実際、歴史上、五重塔が地震で倒れたケースはないそうです。」
    (中略)
 「五重塔は『心柱』と呼ばれる柱が串刺しのように上から下まで中心をつらぬいています。そのまわりを四方に『四天』という柱が立っています。でも、四天柱は通し柱ではありません。各層ごとに切られ、積み木のようになっています。では、心柱でしっかり立っているのか。そうでもないようです。心柱は礎石に置いてあるだけで、固定されていない。」
   (中略)
「五重塔はえんぴつのキャップを重ねるごとく順々に積み上げたような構造になっているんです。」
   (中略)
「五重塔に見られるような、建物の揺れによって地震の力を吸収し、相克させる『柔構造』の理論は、現在、世界の高層建築に採用されています。千数百年前に考え出された伝統の知恵が今もなお最もすぐれていることに驚かされます。(以下略)」

 私は、建築のことは何もわかりませんが、「へえ~」です。

 「心柱」って人間にも通じますよね。シンはしっかり通っているけど、柔軟な心・・・レンガみたいに積み上げたキャリアに固執し、何かで揺れたらいっぺんにガラガラ倒れる硬い心ではなく、積み上げた経験がそれぞれ、揺れに柔軟に対応して、簡単には崩壊しない・・・

 おお、何とすばらしい人間&建築構造でしょうか
 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする