お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

仏道修行

2007年02月22日 | 仏教
 龍谷大学教授で勧学(真宗の学問を極められた最高位)でおられる浅田正博先生の著書に書いてあることです。
 浄土真宗では「修行」はないのですが、浅田先生は他宗の厳しい修行も体験されておられます。その当時のエピソード。

 網代笠(あみじろがさ・大きなすり鉢のような、顔がすっぽり隠れるかぶり笠)をかぶり、托鉢(たくはつ・お布施をいただきながら町中を歩く)修行をされた時のこと。
 網代笠をかぶると前がよく見えない。どうしてこのような物をかぶって歩くのか疑問に思っていた時、ミニスカートにハイヒールの女性が前に立ち、布施をされた。
 思わず無意識に目を上げた・・・が女性の顔は見えず、見えたのは網代笠の裏側。「しまった」布施者に対して心が動いてしまった、それも「考える前に目が先に上を見ていたから始末が悪いと思いました」と。

 ある時は紳士が前に立ち、お札を布施された。いつも硬貨ばかりで初めてのお札だったので、その時も思わず施者の顔を見ようと目を上げ、「しまった。今度はお金に執着してしまった」と思われたそうです。

 「網代笠の中は私に多くのことを教えてくれました」とあります。

 くわしくお読みになりたい方は、浅田正博 著 「私の歩んだ仏の道」本願寺出版社 をどうぞ。

 「雲水(うんすい・修行僧)」は「雲のごとく行き、水のごとく流れる」という意味だそうです。とらわれのない境地。

 「1億円いただいても、1円いただいても『ありがとう』と同じ気持ちで心底お礼が言えるような境涯にいつ至ることが出来るだろうか・・・」(著書より)

 私なんぞ絶対無理です 
 
 
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