散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

一日散歩の旅(5)

2017年05月06日 21時39分45秒 | 飲み歩き・琴似界隈
ちょっと飲み足りない気がして、これを払しょくするには琴似のバー「D」である。私が行ったときは先客無しだったが、その後10人くらい来て、結構な混雑になっていた。

1杯目はオールド・パース・ピーティ(モリソン&マッカイ)。ずいぶんお得な価格のウイスキーだったが、非常にピートの効いたしっかりした味。これはブレンデッドらしからぬ飲み応えがあっていいね。



2杯目はアラン・1999・カスクストレングス・15年(SMWS)。タイトルに「A passion for puddings」とあるように、フルーツやお菓子のような甘味がいろいろ浮かんできて、口の中全体に温かみと共に広がるようだ。さすがSMWSというか、これは素晴らしいウイスキーだ。



最後はラフロイグ・2000・カスクストレングス・16年(ダグラスレイン)をハーフショットで。ラフロイグは世界的に人気とあって、値段が高騰している模様。さて、アランの後にどうかと思ったが、これが口に含んだ時から甘味が広がる、分かりやすい美味さ。



もちろんラフロイグは良かったが、今日はアランの素晴らしさを第一位としておきたい。

これでゴールデンウィーク中の飲みはおしまい。さすがにやり過ぎた感がある。

一日散歩の旅(4)

2017年05月06日 19時44分13秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
苫小牧から北広島に移動。普通電車のためさほど混雑はしていない。北広島でエアポートに乗り換えると、さすがに満席で、立ったまま札幌まで移動。こちらは20分以下の乗車時間であるため、大したことはなかった。

札幌駅に到着し、北口の「AH」へ。喉が渇いたので小ビール(プレミアムモルツ)を飲むが、何だか異常に美味い。普段ビール、ましてやサントリーって飲まないからなあ。通しはうずら卵の八角風味。これ、なかなかいける。



続いて揚げ春巻を注文。葉っぱに巻いて、葱、大葉を巻き込んでスイートチリソースで食べる。辛味はなく、腹も減っていたのでバクバクと食べる。



カリカリ揚げ豆腐のレモングラスかけが来た。香りがレモンの風味でいい感じ。全体的に味付けが薄目で、それはその方が良いのだろうが、ちょっとだけ醤油かナンプラーをかけたくなるね。



飲み物はハイボールに切り替え、燻製鯖と青菜の炒め物を注文。これは今までの薄味を取り返さんばかりの、濃い味付けだった。



飲み物を山形の米鶴に切り替えると、こじゃれたワイングラスのようなのに入れてくれる。つまみとして、鶏ハム、クリームチーズと甘納豆を追加。実は甘納豆は苦手なのだが、これは美味かった。





締めに牛肉のフォーを食べて終了。結構勢いよく食べたな。

 

札幌駅に戻り、琴似に移動する。

一日散歩の旅(3)

2017年05月06日 16時59分43秒 | ART
苫小牧に到着したが、予想以上に涼しい。急ぎ苫小牧市美術博物館へ向かう途中、歩道のデコボコに引っかかり転ぶ。右手をついて前回り受け身をしてしまう際に、突き指をした模様。しかし、その痛みよりも精神的な落胆の方が大きい。

やや、しょんぼりしながら美術博物館に到着。

 

まずはトイレに行って手を洗う。気を取り直して、展示を見よう。

■苫小牧市美術博物館「恐竜の玉手箱」。神奈川県立生命の星・地球博物館協力のもとで開催された展覧会。展示物はレプリカが多いが、まあ普通の人間には分からないので、気にしなくても良いと思う。展示の中に「アーケオプテリスク(始祖鳥)」があり、レプリカ表示が無かったのだが、あれは本物なのか? もしそうだったら、もっと話題にしてもいいのにと思った。

■苫小牧市美術博物館「川上澄生と北海道」。実はこちらも楽しみにしていたのだ。川上は戦争末期に疎開のため安平村追分、白老村に住み、苫小牧中学校の教員をしていたとのこと。作品も、版画集「苫小牧」からの展示や、「北海道絵本」などの展示があった。

■苫小牧市美術博物館「松井紫朗 CHANNEL(チャンネル)」。これは恒例の中庭展示。
中庭を突き抜けるようにスピーカー状のものが配置されている。

 

スピーカーをつなぐ伝声管のようなものは空に向かっても伸びており、見知らぬ相手にもチャンネルがつながっているのかもしれない。



展示を見終わったところで、恵庭の居酒屋に電話。祝日中は電話がつながらず、やっと今回つながったのだが、やはり今日も店は休みとのこと。予想はしていたのだが…。これまた意気消沈して、札幌へと向かう。

一日散歩の旅(2)

2017年05月06日 13時43分39秒 | 食べ歩き
次の移動は長めになるので、ここで昼食を食べておきたい。新たな店も考えたが、去年の12月に行った蕎麦屋「YY」へ。まだ12時前だというのに、結構な客が入っている。幸い空席があったので座り、メニューを眺めることしばし。そうだな、今朝はカップヌードルで済ませてしまったので、ご飯ものが食べたい。焼肉丼を注文しよう。

この店は蕎麦屋さんなのだが、前回はラーメン、今回は焼肉丼という注文はいかがなものかと思っていたら、隣の年配の女性のところには焼肉定食が届けられていた。他のお客さんは蕎麦を食べている人が多かったので、きっと蕎麦も美味いのだろう。

さて、焼肉丼だが、豚肉に生姜風味のタレをからめ、玉ねぎのみを加えたきわめてシンプルなもの。これに味噌汁と沢庵がついてくる。



まず、丼から立ち上る香りが非常にいい。そしてもちろん肉も美味いのだが、ご飯が美味しい。店内には「蘭越米を使用しています」と表示があるので、そのおかげだろうか。北海道の中でも、蘭越米に対する評価は高いはずなのだ。

おそらく作り方だけ聞けば誰にでもできそうな焼肉丼だが、意外なプロの味に満足である。



満足して外にでると、風雨が強くなってきた。小樽駅に急いで戻り、次は苫小牧へ行こう。


一日散歩の旅(1)

2017年05月06日 11時37分13秒 | ART
本日はJRの一日散歩切符を購入して出かけることにする。朝、ちょっとダラダラしていたら、雨が降ってきた。



まずは小樽に移動。エアポートではなく、普通列車に乗ったので、混雑はさほどではない。小樽駅に着き、まっすぐ美術館へと向かう。

■市立小樽美術館「大月源二 新たなリアリズムを求めて」。
「走る男」:全体を通して、穏やかな風景がが多い大月の作品の中で、異彩を放つ作品。今回、この作品に関して、もともと大月自身の獄中体験から描かれたものと思われていたが、小林多喜二の事を描いたものではないかという論説があった。これがどこまで確定的な話なのかは分からないが、確かに転向せざるを得なかった大月が自分自身をあのように力強く描けたかというと、疑問が当然あるのだろう。この作品の妙な明るさは、多喜二にこうあってほしいという舞台を与えたものかも知れない気がしてきた。

「虹たつ港」:戦後すぐの1946年に描かれた作品。大月の心にも虹は出たか?
「福さん」:リンゴの木の前でタバコを一服する人物を描いた作品。この「福さん」が、またいい顔しているのだ。
「五月の陽がいっぱい」:ロシアの風景。大きく外に開いた建物の中で、陽を浴びながらうたた寝するおじさんを描いた作品。これも穏やかな風景が印象的。
「春雪の札幌駅構内」:1966年の作品だが、駅前にはかなりのビルが建っている。都会の風景である。

大月の投獄にまつわる話もあったが、今の時代だからこそ、これを見て、読んで、思想の良しあしを国家が問うことの重大さを認識してほしいものだと思う。思想犯は転向することにより釈放されるケースもあったのだが、それには身元引受人が必要で、その80%以上が親類関係であったとのこと。これも、改憲で一つの問題点となっている「家族条項」の事を考えざるを得まい。

しかし、全体として大月の作品は意外と明るいものが多い印象を受けた。「生活派」を結成し、身近な自然をベースにしたこともあり、本人の気持ちとしては「国(国体)敗れて山河あり」という気持ちだったのかもしれない。



ちらっと市民ギャラリーをのぞいて、小樽駅方面に戻る。