散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか大阪(4)おでん

2017年09月03日 18時22分51秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
梅田からなんばに移動開始。梅田の地下街は複雑極まりないが、大量の複製洋画が展示されていた。これはドガ「カフェの歌い手」。



なんばにて一軒目はおでんの「TU本店」。今検索してみると、1844年に開業したらしい。一度、関西のおでんを食べてみたいと思っていたのだ。大阪の湿度に負け、ビールでスタート。まず、おでんの鯨すじ、豆腐と行こう。



なるほど、あっさりした味だが、塩分はそれなりにあると思う。すじは見ての通り、少し歯ごたえのあるところとトロトロのところが入り混じっている。辛子が結構効くね。豆腐はほんのりと味がしみたくらいで、いいのではなかろうか。

次にハイボールを注文し、小鯵南蛮漬け、タコ柔らか煮と料理っぽいものを注文。まあ、これは普通に想像のつく味かな。





次のおでんはねぎま(団子)と湯葉。これもあまり見かける具材ではないので頼んでみた。それぞれの味もしっかりするし、残った汁がやはり美味い。ここで、追加した燗酒が重みのあるチロリにやってきた。風情があっていいね。





1軒目はこのくらいにしておこうか。値段はそこそこするが、この店の風情とおでんの味はやはりいい。


なぜか大阪(3)東洋陶磁

2017年09月03日 16時57分35秒 | ART
続いて中之島を歩き、東洋陶磁美術館を目指す。途中に方言看板。おっと、大阪(関西)の人に、大阪弁(関西弁)を方言というのは放言なんだっけ?



■大阪市立東洋陶磁美術館「特集展 宗磁の美」「常設展」「受贈記念 金子潤」。
「青磁象嵌菊唐草文 盒」。



「色絵秋草文 徳利」。



そして驚いたのがこれ。国宝「油滴天目 茶碗」。実に何げなく展示されているのだ。





この他にも国宝「飛青磁 花生」が展示されていた。

重文「木葉天目 茶碗」。本物の木葉が焼き付けられているのだとか。



他に「沖正一郎コレクション 鼻煙壺」というのが素晴らしい。根付・印籠などに通じる、コレクション魂を感じる。



ロビーの秋山陽「Heterophoney2」。



いや、驚くべき見どころのある美術館であった。特にずっと見たいと思っていた油滴天目茶碗を見ることができたのは非常にうれしい。しかし、時間に追われて、全ての展示を十分見ることができていないように思う。



この後、歩いてホテルに戻り、チェックインをする。


なぜか大阪(2)バベル

2017年09月03日 14時08分30秒 | ART
今回の旅行でもいつもと変わらぬ展覧会めぐり。昼食を取って落ち着いたところで、今回の一発目はここである。

■国立国際美術館「バベルの塔」展。
アルント・ファン・ズヴォレ?「四大ラテン教父:聖アウグスティヌス、聖アンブロシウス、聖ヒエロニムス、聖グレゴリウス」:「16世紀ネーデルラントの彫刻」と称して、オーク材による人物彫刻があるとは嬉しい驚きだ。4人いるので、まるで四天王か? 法衣の襞や手に持っている聖書の作り込みがなかなか細かい。背中をくりぬいてあったり、人物が一歩踏み出そうとしていたり、仏像との類似点も多いように思う。

枝葉の刺繍の画家「聖カタリナ」:これはなかなか美人に描かれたカタリナである。
ヤーコブ・コルネリスゾーン・ファン・オーストザーネン「アウフステイン・ファン・テイリンゲンの肖像」:16世紀、筆跡を残さず、ネットリとした丁寧な仕上がりの肖像画である。
ヨアヒム・パティニール「ソドムとゴモラの滅亡がある風景」:小さな作品だが、真っ赤な炎が上がっており迫力ある。

ヨアヒム・パティニール周辺の画家「ロトと娘たち」:都市が大爆発し、塔が崩れ落ちている。ダイナミックすぎる神の破壊だ。
ヘリ・メット・デ・ブレス「聖クリストフォロスのいる風景」:ヒエロニムス・ボスの雰囲気あり。
王家の肖像の画家「フォンセカ家の若い男の肖像」:画は上手いのだが、人物がふかわりょうに似ている。と思ったら、私の次の人も「ふかわりょうだ」とつぶやいていた。

ヒエロニムス・ボス「放浪者(行商人)」:今回はバベルの塔もさることながら、ボスの作品が来ていることでも話題である。この作品は街の風景を描きながら、洗濯物が細かく描きこまれているなど、詳細部へのこだわりがいて取れる。
ヒエロニムス・ボス「聖クリストフォロス」:木につるされた熊、怪物、山火事、水差しの家に住む人たちと、何をとっても気になってしょうがない。
ヒエロニムス・ボス(推定)「老女の頭部」:非常にちゃんとした人物画。

ピーテル・ブリューゲル1世「聖アントニウスの誘惑」:これは彫板がピーテル・ファン・デル・ヘイデンの作。機械仕掛けの仮面のようなものが水面に見える、ブリューゲルというよりは、ボスをイメージさせる版画。
ピーテル・ブリューゲル1世「バベルの塔」:想像していたより作品が小さいとか、余りにも細かくてよく見えないとか、誰でも思うようなことを思ってしまった。この展覧会(この作品)のために私はモノキュラーを買ったのだが、それでもなかなか細部までは見て取れないという驚くべき作品。鑑賞者泣かせである。



しかし、全体に混雑度合いはさほどでもなく(バベルの塔もちょっと待てば真正面最前列から見ることは可能)、結果的に東京ではなく、大阪で見て大正解だった。また、こちらでは作品説明が日・英・中・韓の4か国語でされているのが新鮮だった。

■国立国際美術館「風景表現の現在」。こちらはコレクション展。
岡崎乾二郎「死者はきっと到着できますか(天の光は出口の合図)? 肉体もなく翼も必要ない魂だって、こんなに上まで飛びつづけられないわ。かつて川の畔に一本の高い高い木があり(それを猿のように攀じ、鳥のように枝うつりし)未来の故郷へ行けると教わりました(勉学の手引!)。木は朽ち、膝を草叢につくと「これはスミレ」。私はその名を知っています。」:意地になって長い作品名を打ってみた。筆跡をグイッと残しつつ、キャンバスに余白もあるため、筆跡が物体となり飛翔しているかのような作品。

坂本夏子「難破船」:ドットかモザイクのような波。沈みつつ舟に2人の女性が乗っている不思議な雰囲気の作品。6連作の一つである。
下道基行「torii」シリーズ:サイパンでは基地の真中に、またジャングルの木に埋もれそうな鳥居。台中では倒れた鳥居を人々がベンチ代わりに使い、サハリンでは山から見下ろす緑の中に鳥居があるという、印象的な連作写真。



吹き抜けのロビーにジョアン・ミロ「無垢の笑い」、アレクサンダー・コールダー「ロンドン」。ミロの作品は陶板で出来ており、万博のガス・パビリオンに展示されていたものだそうだ。



高松次郎「影」。影絵に見えるが、キャンバスにアクリル絵具で描かれたものらしい。



建物の床もなかなか風情のある、国立国際美術館であった。

 

なぜか大阪(1)出発から昼食まで

2017年09月03日 12時45分59秒 | 食べ歩き
私の恒例となる、夏季休暇(ほぼ秋だが)旅行だが、今年は9月3日~7日まで(主に)大阪に行くことにした。いつものごとく大した理由もなく行くのだが、しいて言えば、どちらかというと大阪に対して持っている苦手感を払拭したいというところだろうか。

初日は5時前に起きて、JRの琴似駅から新千歳空港に向かう。日曜日とあって幸い列車も込んでおらず、順調な滑り出し。



ここ最近の旅行では東京乗り継ぎで飛行機に乗ることが多かったのだが、今回は大阪直行とあってかなり楽だ。余裕で午前中に伊丹空港に着く。



空港ではいきなり「におわへんセット」の看板に遭遇。私のイメージ通りの大阪である。



空港からはたぶんリムジンバスの方がスムーズなのだが、モノレールに乗ってみたくなり、そこから阪急に乗り継いで梅田へ。

 

ホテルは梅田すぐの大阪「H」なので、チェックイン前に荷物だけ預けて、街中へ。そろそろ昼食の時間だ。

 

行ってみたいカレーショップがあったのだが、どうやら日曜日は休みの模様。食事をとる店が見つからないままに、中之島方面まで来てしまった。ここでビル地下の飲食店街に入ると、行ってみたかったカレーショップがあり、営業している模様。しかし、ちょっと休憩しながら地図を見るなど作戦タイムを取りたくなり、少しゆっくりできそうな洋食店「KJ」へ。

メニューを眺めると、洋食の品を2品組み合わせることのできるセットがお勧めのようである。



私はスタミナ焼と帆立コロッケを選び、少し待つと、ご飯と豚汁のつく定食になって注文の品が出てきた。



スタミナ焼は肉と玉ねぎを炒め煮したような仕上がり。肉は羊肉ではないが、甘さと食感がジンギスカンを思わせるところがある。帆立コロッケはクリーム仕立てで、揚げ立て、海の風味がちゃんとする。やっぱり、2品ついてくるセットで両方美味しいと満足感が増すよね。



この店、東京本店なので、大阪はあまり関係がないが、それでもちょうど良い感じだった。


20170902ギャラリー巡り

2017年09月02日 16時15分18秒 | ART
本日は富士フイルム→大通→道新→門馬→大丸→JR-ART BOX→JRコンコース→道銀駅前支店→三越→さいとう→ivory→アリアンス→Kitakaraの13カ所。

■ギャラリー門馬「sighting」。
久野志野「落下する言葉、反射の島」:北欧を思わせる景色の中、スカートを手で広げて歩く女性二人。何をしているのかと思ったが、タイトルからして言葉を拾っているのか。不思議な風景だ。
蒼野甘夏「伊佐那美月読図」:巨大な月と小さな地球を背景に、伊佐那美と蝶のモチーフが描かれている。何だか色っぽい。
蒼野甘夏「伊佐那岐鬼払図」:こちらは木星と土星を背景に、桃を持った伊佐那岐である。エルボードロップを放つかのような力強さ。
山本雄基「Untitled」:ANNEXの方に展示されていた小さな作品の方が、なんとなく良い凝縮感が感じられて好みだ。



久しぶりに来たが、ギャラリーの前の自然っぽさも変わらないようだ。



■JR-ART BOX「堀内まゆみ 手のインプロヴィゼーション(即興)」。



地下鉄さっぽろ駅の東豊線乗り換え連絡通路の辺りは、実にスッキリしたね。

 

■札幌アリアンスフランセーズギャラリー「西川肇一展『かたちと色-モノタイプ』」。米粒くらいのドットでいろいろな形を描き出し、色彩も豊かな作品。ドットの形状が下を向いた二等辺三角形になっているものが、何となくしっくりきた。

■Kita:Karaギャラリー「ある、夏の、」。こちらも久野志野の作品を見ることができて、この点については、実に良い日だったなあ。

富士フイルムフォトサロンの「第56回 富士フイルムフォトコンテスト入賞作品発表展」はコンテストだけあって、なかなかのタイミングの写真もあった。JR西コンコース「5万人の写真展」はセミナーの時間が迫っており、すべては見られなかったが、面白い写真が結構あった。

なぜに苦行を

2017年09月02日 15時39分59秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
今日はもちろん休みなのだが、なぜかセミナー受講の予定を入れてしまっていたんだよね。その時は行く気になっていたのだが、今になって思うと、どこかに遊びに行けば良かったと思うのである。

セミナーは、うーん、どうなんだろう。私にすると現在の仕事に関する基礎教養のような内容なので、余り新しい知見が無かったという感じである。しかし、私以外の人はごく一般の人が多いように見えた(セミナータイトルも専門知識を要するようには思えないものなのだ)のだが、それであの駆け足説明、何も分からない人が多数だったのではないだろうか…

疲れ切って、そのビルから地下に降り、向かいのビルへまっしぐら。



黒ビールとチーズサラミを注文。



ま、このくらいしないとやってられんわな。

夏休み初日

2017年09月02日 12時22分01秒 | 食べ歩き
今日の昼食は久しぶりの「I」である。店舗が大幅に変わり、そのタイミングでしばらく土曜日休業になっていたのだが、先日、土曜日にも開店していることに気がついた。という訳でやってきたのだが、何となく落ち着かない。

 

周りにレコードジャケットとウイスキーボトルがあることからして、夜はジャズバー何だろうな。しかも私の座った席の正面は巨大鏡とあって、より一層落ち着かないのだ。

注文はいつもの通りカレースパゲッティ。それには粉チーズとタバスコがいつも通りついてきたが、福神漬けがついてこなかった(頼んだら出てくるんだろうけどなあ…)。



ま、食べると味は変わらないようだけど。

これはよほどのことがない限り、北2条店の方に行こうと思った私であった。

20170901最近読んだ本

2017年09月01日 23時18分54秒 | 読書
■「大阪下町酒場列伝」井上理津子
いい店は沢山あるが、場所的に行きにくい所も多い(再読)。

■「名探偵・森江春策」芦辺拓

■「人間の顔は食べづらい」白井智之
病気の蔓延から、自分のクローンを食用にすることができるようになった日本。頭部はカットした状態で配送されるはずの肉に、切断された頭部がついてきた。頭部を入れることが出来そうなのは主人公だけなのだが…。かなりの奇想ミステリ。

■「ヤキトリ1」カルロ・ゼン
異星人のいやがる地上降下作戦に従事する傭兵、通称「ヤキトリ」。作戦時の死亡率が高すぎるヤキトリになってしまった主人公の運命は。

■「公正的戦闘規範」藤井太洋

以下、図書館の2冊。
■「迎撃せよ」福田和代
テロリストが戦闘機を奪取し、日本のどこかにミサイル攻撃を行うと通告してきた。

■「教場」長岡弘樹