gooぶろぐのサービス終了が発表されましたが、サービス終了は11月ということで、書き込みも9月いっぱいは可能らしい。ということでまだしばらくお付き合い願います。最近は淡水魚(とくに髭がはえている魚)の紹介ばかりだったので、海水魚の紹介も少々。
3月の終わりに「アクアリウムバス」というイベントに行ってきて、魚を購入して水槽に入れた。この種はスプリンガーズドゥモワゼル(スプリンガーズデムワーゼル)という小型のスズメダイである。スズメダイの仲間であるが、現状はほかの魚に対して無害である。丈夫で飼いやすい、いい魚である。
スプリンガーズドゥモワゼル、といえば体側にある独特の模様であるが、この個体にはそれは入っていない。フィリピン産のものには入っている一方で、インドネシア産のものにはこの模様は入っていないとされているが、どうもこれらは別種とされる可能性があるようだ。ただし、フィリピン産の個体でもこの模様が入っていないことがある。益田一・ジェラルド・R・アレンの「世界の海水魚」では、独特な模様の入っていないフィリピン産のスプリンガーズドゥモワゼルの姿を見ることができる。
こちらがフィリピン産のスプリンガーズドゥモワゼル。不規則な模様が入ることから容易に同定ができる。寸詰まりの体や青い色彩から、本種は大まかな分類ではルリスズメダイ属の中でもシリキルリスズメダイに近いグループとされている。この仲間はシリキルリスズメダイのほか、筆者も以前飼育していたロイヤルドゥモワゼルや、ブルースポッテッドドゥモワゼルといった種も含まれる。大きく育ったシリキルリスズメダイなどは結構気性が激しくなり、なわばりを形成しほかの魚を追い払うことがあるのだが、サンゴとの相性は抜群であり、ソフトコーラルやSPSメインの水槽で飼育するとよいだろう。とくにそのまぶしいほどの青い色彩は、アクアリストをわくわくさせてくれる。
以前飼育していた個体
なお筆者は体側に不規則な模様が入らないタイプのスプリンガーズドゥモワゼルは過去にも飼育していたことがあるのだが、その時の個体は水替えでサンゴを移動していたときに死んでしまった。それ以降さがしていたがなかなか入手できず、久しぶりの飼育となる。今度の個体は前回の個体の分まで長生きさせたいところである。