最近、とはいっても先月の19日のことなのですがwアイゴ科のヒフキアイゴをお迎えしました。水槽に長い毛状のコケがよく生えてしまうので、コーラルタウンの店長さんと相談してお迎えしました。
釣りをしていてアイゴに刺されたことのある母親はこの子をお迎えするのに難色を示していたのですが、実際に水槽で泳いでいる様子をみて納得してくれました。実はアイゴの仲間を飼育するのは2006年に福岡・津屋崎の磯でアイゴを採集して以来9年ぶりだったりします。ほかアミアイゴなども採集した経験はありますが、飼育はしていませんでした。
こちらは標準和名アイゴ。体は褐色で白い斑点があり、そこそこきれいな魚です。しかし鰭棘に強い毒があるので素手で触るということはしないほうがよいでしょう。概ね魚には背鰭・臀鰭・胸鰭・腹鰭・尾鰭がありますが、有毒の棘があるのは背鰭・臀鰭・腹鰭。アイゴ科の魚は腹鰭に2対も棘があるので特に注意。
実際にお迎えするとハゼに怯えて(!)最初はなかなか洞窟の中から隠れて出てこなかったのですが、しばらくすると出てくるようになりました。水槽の壁面に会ったやや長い毛のようなコケはだいぶなくなり、ライブロックに生えたコケも捕食してくれているようです。図鑑「世界の海水魚」(益田一・ジェラルドRアレン、山と渓谷社、1987年)によれば雑食性とあり、コケだけでなく配合飼料なども食べています。
ヒフキアイゴの体側にある黒い模様は個体によって若干異なります。黒い楕円形に近い形や、小さな円形のものなどいろいろあります。全く模様がないのはSiganus vulpinusとされていましたが、この種はヒフキアイゴと同種である可能性もあるようです。そうなるならば、ヒフキアイゴの学名はSiganus vulpinusとなります。
昼間はきれいな体色ですが、夜間はまだら模様に色彩を変えます。アイゴの仲間は色を変えるのが上手。
アイゴの幼魚
アイゴの仲間は食用としても人気があり、幼魚は沖縄の名産「すくがらす」、成魚は焼き物が美味しいです。沖縄では本種も食用になるようで多数漁獲されるのですが、観賞魚としてはフィリピンやインドネシアから入ってきます。この子もマニラ産。