草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

有事に備えた議論が皆無なのが今の国会だ

2023年03月13日 | 自衛隊
 国会でまともな安全保障論議が行われないことに対して、一国民として苛立ちする感じる。2019年から先島諸島を含む南西諸島には、地対艦誘導弾、地対空誘導弾の部隊などが配備されている。そうせざるを得ないほどに、日本の安全保障環境は悪化しているのだ。
 もっとも最前線の与那国には沿岸監視隊160名が、それから石垣と宮古島には、それぞれ600名から800名の地対艦誘導弾、地対空誘導弾の部隊である。奄美大島には警備隊、地対艦ミサイル中隊、高射中隊の合わせて560名が展開している。
 すでに4年前から危機は深刻化していたのであり、未だに平和ボケしている国民がいるのは、マスコミが今の厳しい現実を報道しないからである。
 中国軍が台湾に侵攻するという事態にでもなれば、これらの基地は真っ先に標的にされるとみられる。急ピッチで防御用のシェルターが建設されることになっているが、まさしく玉砕覚悟の戦いとなることは目に見えている。
 あくまでも抑止力の強化に結び付く政策として選択されたが、いかに日米安保条約があっても、南西諸島については、米軍は前面に出ず、自衛隊が守るしかないのである。
 米軍は徐々に沖縄から主力を後方に移している。グアムからの反撃を想定しているのではないだろうか。中国軍からの第一撃を恐れているのだ。
 この状態で先島諸島の10万人はじめとした、約147万の沖縄県民の命を守り抜くことができるのだろうか。唯一の頼りは海上自衛隊の虎の子の潜水艦22隻だが、対艦ミサイルを搭載するのには、もう少し時間がかかるとみられる。
 さらに、南西諸島での有事と、ロシアによる北海道侵攻というのも、最悪想定しておかなくてはない。ウクライナで苦戦しているロシアは、極東で勝利することで、国威の発揚を狙ってくる危険性も否定できないからである。
 交戦権無き国家の軍事組織が張子の虎にならないためにも、国民から選ばれた国会議員が、国会で激しくやり合うべきである。捏造そのものである行政文書に振り回されて、国会が混乱しているような事態は、一日も早く解消されなくてはならない。そんなことも分からないようでは、国会は無用の長物ではないだろうか。
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