イデオロギーとやらにうつつを抜かす男性よりも、永遠に守るべきものが何であるかを知っているのが女性ではないだろうか。自民党の女性国会議員である高市早苗さん、有村治子さんらが選択的親子別姓に反対しているのは、それによって家族の絆が破壊されるからである。
吉田松陰は「夫婦は人倫の大綱にて、父子兄弟の由って生ずる所なれば、一家盛衰治乱の界全く茲(ここ)にあり、故にまず女子を教戒せずんばあるべからず」(『武教全書購録』)と書いている。
八木秀次氏が『国民の思想』で取り上げていたもので、夫婦においても、子どもの教育においても、女性の役割が大きいということである。
このことは松陰の長州藩にとどまらず、会津藩においてもそうであった。荘田三平・編著、山川健次郎補修の『会津白虎隊十九士伝』では、それぞれの母親にも言及されている。
高市さんらの女性国会議員は、家族が壊されることを、何よりも恐れているのである。時流に押し流されては大切なものを見失ってしまう。私たちは今こそ、松陰の言葉を重く受け止めるべきではないだろうか。