草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

小林秀雄流にいうなら野田首相の声の調子は真実味ゼロ!

2012年01月26日 | 思想家

 野田佳彦首相はどれだけ信用できないかは、声のトーンを聞いていればよくわかる。小林秀雄のエッセイに「年齢」という短編がある。小林はそこで「自分は長年の間、思索の上で苦労してきたが、それと同時に感覚の修練にも努めてきた」の述べながら、60になってようやく、「両者が応和するのを覚えた」と自信を持って語ったのだった。観念を振り回すだけのインテリをコテンパにやっつけてきただけあって、「自分のように耳の鍛錬を重ねてきた者には、人間は、その音声によって判断できる、またそれがいちばん確かだ、誰もが同じ意味の言葉をしゃべるが、しゃべる声の調子の差異は如何ともし難く、そこだけがその人の人格に関係して、本当の意味を現す」と断言するのである。そして、「この調子が自在に捕らえられるようになると、人間的な思想とはすなわちそれをいう調子である事を悟る」のだとか。だからこそ、小林は「論語」にある「耳順」という言葉にこだわったのである。大新聞の社説は、こぞって民主党政権の増税路線を支持している。野田の演説がすばらしい、とも絶賛していた。しかし、東大を出たインテリでない一般の国民の方が、小林が問題視するところの、「しゃべる声の調子」に敏感なのである。だからこそ、ネットを通じて、民主党政権打倒の気運が高まっているのだ。足が地に着いている小林の意見は、まだまだ色褪せないのである。

 
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