今朝は河を渡りました。とても広い河です。草を求めての旅。冬はもっと厳しい旅になる。凍った土地にわずかな草を求める旅になる。アーシアはいつも子供と一緒にいます。子供がアーシアの周りに集まるのか、アーシアが子供の中に入っていくのか。多分、二つとも正しい。お互いが引かれ、愛しみ合っているようです。アーシアの黒い瞳はあなたにそっくりです。遠い世界から、あなたに会いに来たように。そこは、どこって?遊牧の人に聞いてもわからない。人々は知らないといいます。地図にない場所。一日を精一杯生きればそれでいいと。やはり、ここは、世界の果て。
フィン・デル・ムンド
そこから旅人はふたたび出発することができる
それぞれの世界の果てへと
(高橋順子・「世界の果て博物館」)
フィン・デル・ムンド
そこから旅人はふたたび出発することができる
それぞれの世界の果てへと
(高橋順子・「世界の果て博物館」)