つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

都電荒川線

2007年09月01日 | 社会
                         都電荒川線

東京都内に残っている唯一の路面電車に都電荒川線がある。
早稲田から三ノ輪橋の間に30の停留場がある。
民家の傍を走るので庶民的な感覚がある。

昭和40年代までは、都電は人を運ぶ都内の主要な運搬手段として活躍していた。
段々と都内を利用する車の交通量が増えることにより、道路の中央を往来する都営電車の存在が問題となり、渋滞を引き起こす要因であると次々に廃線に追い込まれていった。
唯一残ったのが荒川線である。
荒川線は一般道路と共通利用するところが少なく、ほとんどが独占の線路上を運行している。

昔は「チンチン電車」と呼ばれていた。
出発するときに後の扉が閉まったことを車掌から運転手に知らせる手段にチンチンを用いていた。
今はワンマンカーとなって運転手のみですべてを管理しているが、出発するときには「チンチン」と鳴らして客に注意を促すとともに、子供たちは喜んでいる。

料金は大人の場合は一律160円。今ではパスモも使用できるので小銭がないときでも便利になった。
時速20~30キロくらいでゆっくりと進んでいく。
終点の三ノ輪橋駅は、とてもユニークに整備されていて、「関東の駅百選認定駅」に指定されている。カメラで写真を撮る人も多い。
駅周辺は、下町情緒が漂い、煎餅屋や甘味屋やアイスクリーム屋などが並んでいる。
三ノ輪橋から早稲田まで1時間弱の所要時間。
荒川車庫には、往年の車両が解放されてある。
梶原駅近くには都電最中なる名物最中に人気がある。
子供たちに人気なのは荒川遊園地である。

ゆっくり時間のあるときには、都電荒川線の途中下車の旅も新たな発見ができる楽しいひとときとなることだろう。

(9月1日記 池内和彦)
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