いよいよ雨のシーズンが到来。ブログのテンプレートも梅雨の季節に合わせて設定してみた。
先日、夫と話していて、最近の人たちは傘傾げ(かさかしげ)をしないよね、という話になった。
ご存知を承知の上で書かせて頂くと、「傘傾げ」とは、道ですれ違うときに、傘と傘がぶつかったり雫がかかったりしないよう、相手と反対側にスッと傘を傾けることだ。江戸時代は傘が紙製であり、今のように丈夫なポリエステル等の生地で作られていたわけではなかったから、ちょっと傘の骨先がぶつかると、すぐに破けてしまったのだろう。江戸時代の商人の心意気を示した「江戸しぐさ」のひとつで、「しぐさ」は仕草ではなく思草と書くそうである。まさに生活の哲学といったところだ。
”相手を尊重し、思いやる心から生まれたこの「傘傾げ」は、現代にも通じる粋なしぐさであり、お互いがちゃんと心得ていて阿吽の呼吸でできると気持ちがよく、思わず笑顔で会釈してしまうもの。もちろん、相手に心得がなければ、こちらだけでも傘傾げをすればいい、あなたの気配りが周囲に晴れやかな空気を運んでくれるはず・・・”といわゆる「大人のマナー本」には書いてある。
だが、別に若い人だけに限ったことではない。老若男女、最近ではこのしぐさ、やってくださる人が、あまりいないと感じる。細い道ではこちらだけかしげても間違いなく傘が触れるし、雫がかかったりするのだが、いいのかなあ・・・と思う。
いや、傘傾げどころか、普通に道を歩いていて、このままではぶつかる!と思っても、決してよけてくれない人も沢山いる。(これは「肩引き」:混み合う道路で肩と肩がぶつからないように右肩を引くことで、これはお互いに立ち止まらず、相手の時間を浪費させないという考えから来たもの、という。)
私は都内といっても実にのびのびとした(!)地域で暮らしているので、たまに出かける都心のターミナル駅等人が様々な方向に放射線状に歩くような場所は本当に怖い、というのが本音だ。いきなり猛スピードでぶつかってこられて、骨転移のある胸骨や鎖骨がぐしゃりと折れたらどうしよう・・・と思うと、思わず肩甲骨を丸くして胸をかばってしまうことがしばしばだ。
もちろん、今やあえてそういう場所には行かないので、どうしても出かけていかなければならない時限定、ということなのだが。この「肩引き」は、急いでいるからこそ、お互い立ち止まらず相手の時間を浪費させないためのしぐさなのだ、と思えば、まさに「急がば回れ」である。
ついでに、そのほか3つほど江戸しぐさを紹介させて頂く。
○逆らいしぐさ
やってもみないうちから「だって」「でも」「しかし」「そうはいっても」と、文句を並べ立てたり、さからったりしてはならなかった。年長者のいうことには、とにかく素直に従ってみる、自分が知らないことは知っている人の意見に従うことが大事。年長者や経験者の助言はそれなりの配慮があってのことだから、多少、無理があってもそれを実行することが、本人の成長につながると考えた。
○喫煙しぐさ
たばこは同席した相手が吸わなかったら自分も吸わないのがルールだった。とっくの昔から、喫煙のしぐさには不文律があった。禁煙などとあえて貼り紙するのは野暮。料理屋などで相客に気づかずに喫煙していると、店のほうで「根付け(たばこ入れの紐などにつける飾り)をいただいてよろしいでしょうか」と預かりにきた。また、灰皿がないところでは喫煙してはいけなかった。これが江戸っ子の常識だった。常識は「江戸しぐさ」では「くせ」になっていなくてはならない。仰々しく、○○してはならないといった礼儀作法ではなかった。
○こぶし腰浮かせ
川の渡し場で,乗合舟の客たちが舟の出るのを待っているとき、あとから乗ってきた新しい客のために,腰かけている先客の2~3人が、腰の両側にこぶしをついて、(あるいはこぶし分)軽く腰を浮かせ、少しずつ幅を詰めながら、一人分の空間をつくる。これが「こぶし腰浮かせ」。動作を分解するとこのような説明になるが、実際にはそんな形を意識しなくても、ドミノの駒のように、瞬時に連鎖反応を起こし、たちまち1人分の席はできた。「こぶし腰浮かせ」は、状況をとっさに思いやる「目引き、鼻引き、合点のしぐさ」である。ゆずり合う気持ちや心くばりが「くせ」になっていた。新客は先客に礼をいって腰をかける。
などなど。
恥ずかしながら半世紀近く生きてきて、知らないものも随分とあったのだが、江戸の人たちは実に思いやり深く、粋なことである。当時、江戸しぐさのできない大人は田舎から出てきた「ポッと出」と見られて、スリに狙われたそうである。
雨のシーズン、ちょっとした心配りでお互い、ささくれだった気持ちが少しでも和むと良いのだが・・・。
イライラすることで、免疫力もダウンしてしまうのが、気がかりである。
昨日のナベルビン投与で、昨晩から気持ち悪さが継続中。
昨夜はどちらを向いても気持ちが悪く寝返りばかりうっていた。幸い足の攣りはなかったが。今日も気持ち悪さと火照りがひどく、生唾は出るし熱っぽくだるい感じ。全く食事をしないとロキソニンは胃を痛めるし、無理矢理お昼を食べて、ナウゼリンも飲む。
つわりのようで、においにも敏感。ご飯が炊ける匂いも気になる。こんな日は正直、夕食の支度などしたくない(と言ってしないですむわけがないのだが・・・。)。
先日、夫と話していて、最近の人たちは傘傾げ(かさかしげ)をしないよね、という話になった。
ご存知を承知の上で書かせて頂くと、「傘傾げ」とは、道ですれ違うときに、傘と傘がぶつかったり雫がかかったりしないよう、相手と反対側にスッと傘を傾けることだ。江戸時代は傘が紙製であり、今のように丈夫なポリエステル等の生地で作られていたわけではなかったから、ちょっと傘の骨先がぶつかると、すぐに破けてしまったのだろう。江戸時代の商人の心意気を示した「江戸しぐさ」のひとつで、「しぐさ」は仕草ではなく思草と書くそうである。まさに生活の哲学といったところだ。
”相手を尊重し、思いやる心から生まれたこの「傘傾げ」は、現代にも通じる粋なしぐさであり、お互いがちゃんと心得ていて阿吽の呼吸でできると気持ちがよく、思わず笑顔で会釈してしまうもの。もちろん、相手に心得がなければ、こちらだけでも傘傾げをすればいい、あなたの気配りが周囲に晴れやかな空気を運んでくれるはず・・・”といわゆる「大人のマナー本」には書いてある。
だが、別に若い人だけに限ったことではない。老若男女、最近ではこのしぐさ、やってくださる人が、あまりいないと感じる。細い道ではこちらだけかしげても間違いなく傘が触れるし、雫がかかったりするのだが、いいのかなあ・・・と思う。
いや、傘傾げどころか、普通に道を歩いていて、このままではぶつかる!と思っても、決してよけてくれない人も沢山いる。(これは「肩引き」:混み合う道路で肩と肩がぶつからないように右肩を引くことで、これはお互いに立ち止まらず、相手の時間を浪費させないという考えから来たもの、という。)
私は都内といっても実にのびのびとした(!)地域で暮らしているので、たまに出かける都心のターミナル駅等人が様々な方向に放射線状に歩くような場所は本当に怖い、というのが本音だ。いきなり猛スピードでぶつかってこられて、骨転移のある胸骨や鎖骨がぐしゃりと折れたらどうしよう・・・と思うと、思わず肩甲骨を丸くして胸をかばってしまうことがしばしばだ。
もちろん、今やあえてそういう場所には行かないので、どうしても出かけていかなければならない時限定、ということなのだが。この「肩引き」は、急いでいるからこそ、お互い立ち止まらず相手の時間を浪費させないためのしぐさなのだ、と思えば、まさに「急がば回れ」である。
ついでに、そのほか3つほど江戸しぐさを紹介させて頂く。
○逆らいしぐさ
やってもみないうちから「だって」「でも」「しかし」「そうはいっても」と、文句を並べ立てたり、さからったりしてはならなかった。年長者のいうことには、とにかく素直に従ってみる、自分が知らないことは知っている人の意見に従うことが大事。年長者や経験者の助言はそれなりの配慮があってのことだから、多少、無理があってもそれを実行することが、本人の成長につながると考えた。
○喫煙しぐさ
たばこは同席した相手が吸わなかったら自分も吸わないのがルールだった。とっくの昔から、喫煙のしぐさには不文律があった。禁煙などとあえて貼り紙するのは野暮。料理屋などで相客に気づかずに喫煙していると、店のほうで「根付け(たばこ入れの紐などにつける飾り)をいただいてよろしいでしょうか」と預かりにきた。また、灰皿がないところでは喫煙してはいけなかった。これが江戸っ子の常識だった。常識は「江戸しぐさ」では「くせ」になっていなくてはならない。仰々しく、○○してはならないといった礼儀作法ではなかった。
○こぶし腰浮かせ
川の渡し場で,乗合舟の客たちが舟の出るのを待っているとき、あとから乗ってきた新しい客のために,腰かけている先客の2~3人が、腰の両側にこぶしをついて、(あるいはこぶし分)軽く腰を浮かせ、少しずつ幅を詰めながら、一人分の空間をつくる。これが「こぶし腰浮かせ」。動作を分解するとこのような説明になるが、実際にはそんな形を意識しなくても、ドミノの駒のように、瞬時に連鎖反応を起こし、たちまち1人分の席はできた。「こぶし腰浮かせ」は、状況をとっさに思いやる「目引き、鼻引き、合点のしぐさ」である。ゆずり合う気持ちや心くばりが「くせ」になっていた。新客は先客に礼をいって腰をかける。
などなど。
恥ずかしながら半世紀近く生きてきて、知らないものも随分とあったのだが、江戸の人たちは実に思いやり深く、粋なことである。当時、江戸しぐさのできない大人は田舎から出てきた「ポッと出」と見られて、スリに狙われたそうである。
雨のシーズン、ちょっとした心配りでお互い、ささくれだった気持ちが少しでも和むと良いのだが・・・。
イライラすることで、免疫力もダウンしてしまうのが、気がかりである。
昨日のナベルビン投与で、昨晩から気持ち悪さが継続中。
昨夜はどちらを向いても気持ちが悪く寝返りばかりうっていた。幸い足の攣りはなかったが。今日も気持ち悪さと火照りがひどく、生唾は出るし熱っぽくだるい感じ。全く食事をしないとロキソニンは胃を痛めるし、無理矢理お昼を食べて、ナウゼリンも飲む。
つわりのようで、においにも敏感。ご飯が炊ける匂いも気になる。こんな日は正直、夕食の支度などしたくない(と言ってしないですむわけがないのだが・・・。)。