ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.6.10 やるからやらせる

2011-06-10 19:03:35 | 日記
 仕事も家事も、所詮「やるからやらせる」ものだよな、と思う。
 ちょっと心配かな、大丈夫かな・・・と思っても、まぁやっているんだから大丈夫だろう、とやらせてしまう、ということだ。のっけから鼻息が荒く、申し訳ない書き出しであるのだが・・・。

 副作用が軽めであるとはいえ、エンドレスの抗がん剤治療を続けながらの仕事と家事の二足の草鞋は、正直、決して楽ではない。
 もちろん水曜日に投与して、副作用が収まってくる週末からは大分気持ちも復活するのだが、さすがに投与当日は丸1日の通院で疲れ、当日夕方から夜にかけて早くも気持ち悪さが始まり、木・金の2日間は職場で座っているだけでも気持ちが悪い。水曜日は1日休暇をとって通院しているので、木曜午前中はその後始末やらもろもろで忙しい。また、木曜日には恒例の各種会議もある。なんとか金曜日をやり過ごせば週末のお休みを迎え、だんだん体調が戻ってくる。大抵、土曜日の後半にはほぼ回復する。
 だが、せっかくの土日はたまった家事もプライベートの約束も、身体のメンテやリフレッシュもと、じっとしていなければならない余程の事情がない限り、当然欲張りたい。ようやく獲得した自分の時間である。

 水曜日の夕飯の支度から始まり、木、金辺りはキッチンに立ちながら後ろ向きの思いが多くなる。もちろん黙って黙々とやれば立派な良い主婦なのだろうけれど、そうすると、残念ながら夫も息子も私の体調の悪さには気づいてくれない。

 お疲れ様、と言ってはくれるのだが、ごく普通に食事も出てくるから、気持ちが悪いとは言いつつも、大丈夫なんだろう、と思っているに違いない。これでも無理しているのだ、出来ればやりたくないのに・・・、と大声でわめくわけにもいかない。(でも、支度をしながらぶつぶつと一人ごちている。私がいくら気持ち悪い、と言ってみたところで夫も息子も気持ち悪くなるわけがないのだから。)

 気持ちが悪いと、食欲がないし、食材の匂いも不快感を増幅させるから、食事などどうでもよくなる。もっと言えば食事の支度などしたくない。生唾が出て味覚もおかしいから、かなり適当な味付けになっているだろう。幸か不幸か、職場は駅前のスーパーよりも自宅寄りなので、帰宅途上に買い物をすることは遠回りになる。当然体調が悪い時は一刻も早く帰りたいから、あえて買い物をしながら、という元気もない。
 お弁当でも買って帰れば少しは楽が出来るかもしれないのだが、それも味気ない。

 そして、木曜日、金曜日といつものように一番最初に起きて(一番早く寝るから当然か。)、朝食の用意とお弁当づくり。これも結構負担であるといえば負担。かといって息子にコンビニでおにぎりを買ってね・・・とも言い難い。

 2人を送り出してから横になれるわけでもなく、そのまま片づけもの、身支度をして自分も出勤する。夫も息子も以前より出かける時間が遅くなったので、私一人でいられる出勤前の時間は減っている。お給料を頂いているわけだから、いざ出勤すれば普通どおりに仕事が出来る、のが前提だ。

 それでも、こうした最低限の家事がどうしても無理・・・となれば、仕事を続けること自体どうよ?、ということになるのだろう。かといってすっぱり仕事を辞めて終日家にいるのでは、体調回復期にある4日間はどう過ごそうか、と思ってしまうし。そして、家事労働はいくら頑張っても哀しいかな、対価は得られない。

 文句を言っている場合ではないけれど、もう少しやんわりと今の自分の状況が伝えられるといいな、と思う。普段は気に障らないこと、スルーできることがいちいちイライラしてしまう、というのは間違いなく調子が悪い証拠だ、ともわかっているのだけれど。

 それに夏に2週間ホームステイに出かける息子、課題や試験で忙しいのは確かだが、ホストファミリーに笑われない程度には、自分のことが自分で出来るように仕込まなくては・・・と焦るこの頃である。
 こちらは「やらなくてもやらせる」ようにしなくては・・・と思案中である。
コメント (2)
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