昨日の日刊工業新聞の記事で目にとまったもの。以下転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
岡山理科大など、副作用少ない抗がん剤の候補物質を開発(2011年08月25日)
岡山理科大学の濱田博喜教授、岡山大学の妹尾昌治教授、塩水港精糖の研究チームは、薬物送達システム(DDS)を利用した新しい抗がん剤の候補物質を開発した。乳がんや前立腺がんなどへの抗がん作用を持つ化合物「パクリタキセル」を改変。ブドウ糖と結合させることで水に溶けやすくし、ナノサイズのカプセルに閉じ込め、副作用が少なくがん細胞のみを標的とした抗がん剤の候補物質を作れた。
今後、動物実験での安全評価などを行い、「5年後には臨床試験に入りたい」(濱田岡山理科大教授)としている。研究成果は9月11日からフランスで開催される日仏合同シンポジウム「メディシナル・アンド・ファイン・ケミストリー」で発表する。
パクリタキセルを水に溶かし、カプセルに封じ込めた例は初めてという。パクリタキセルは既に抗がん剤に使われているが、水に溶けない性質を持ち、白血球が減るなどの副作用があった。
既存の抗がん剤の中には水に溶けにくい化合物も多い。研究チームが持つ技術で、水に溶けやすい抗がん剤に換えれば、カプセルの中に入れDDSに利用できる可能性があるという。
多くのがん細胞に共通して発現する「Her2」というたんぱく質に着目。カプセルに水溶性のパクリタキセルを閉じ込め、カプセルの外側にHer2を認識し結合するトラスツズマブという抗がん剤を結合させた。
作成したカプセル型薬剤の入った培養液に、ヒトの肝臓由来のがん細胞を5時間浸すと、72時間後にがん細胞の半分が死滅した。同じようにがん細胞を半分殺すために、パクリタキセルのみを含んだ培養液に浸した場合は16時間かかった。
(転載終了) ※ ※ ※
パクリタキセルは言わずとしれたタキソール。私はそのお友達のドセタキセル(タキソテール)による白血球減少と、好中球減少症に苦しんだ。けれど、タキサン系とアンスラサイクリン系は乳がん抗がん剤治療の主役でもある(ついでに言えば脱毛必至の厳しい副作用も同じだ。)。
これがトラスツズマブ、つまりはハーセプチンのカプセルに入るというのだから、それこそ元気な細胞をいじめることなく、がん細胞のみを狙い撃ちする分子標的薬の性格もあわせ持つものとなるわけだ。
私もハーセプチン開始から3年以上が経過するが、初回に高熱を出した以外は殆ど副作用がなく、間違いなく効いてくれている。
これにタキサンが加われば大きな力を発揮する、ということは素人の私にもわかる。しかも、ハーセプチンにくるまれたタキサンががん細胞だけをやっつけてくれるというのなら、脱毛もないのか?もしそうなら、それは女性にとって(もちろん男性にとっても)とても朗報ではないか。
あと5年で臨床試験に入るという。しぶとく治療を続けて行けば、このカプセルの恩恵を得ることができるかもしれない。実際に使用承認されるにはまだ時間がかかるのかもしれないけれど、希望はずっと持ち続けたい、と思うし、それが可能だと信じている。
何より5年後も笑って治療を続けていたい、とずうずうしくも正直に思う。そうすれば息子も20歳を迎えている。
昨日はやはりお腹のモタモタ感が気になった。マグラックスは飲んだが、朝のお通じはなし。朝は普通に食べたけれど、出勤後は気持ち悪くなり、昼は空腹感があっても食欲がなく、ろくに食べられなかった。午後からは、仕事をしながら体がぽっぽとしてしまい、熱っぽくだるかった。夕食は何とか作ったけれど、私自身は全く食欲がなく、一人で横になってから薬を飲むために少しだけ無理矢理押し込んだ。
それでも、吐き気自体はデキサート単剤の時よりも抑えられている、と思いたい。このまま少しでも長く、上手に付き合っていきたいと思う。
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岡山理科大など、副作用少ない抗がん剤の候補物質を開発(2011年08月25日)
岡山理科大学の濱田博喜教授、岡山大学の妹尾昌治教授、塩水港精糖の研究チームは、薬物送達システム(DDS)を利用した新しい抗がん剤の候補物質を開発した。乳がんや前立腺がんなどへの抗がん作用を持つ化合物「パクリタキセル」を改変。ブドウ糖と結合させることで水に溶けやすくし、ナノサイズのカプセルに閉じ込め、副作用が少なくがん細胞のみを標的とした抗がん剤の候補物質を作れた。
今後、動物実験での安全評価などを行い、「5年後には臨床試験に入りたい」(濱田岡山理科大教授)としている。研究成果は9月11日からフランスで開催される日仏合同シンポジウム「メディシナル・アンド・ファイン・ケミストリー」で発表する。
パクリタキセルを水に溶かし、カプセルに封じ込めた例は初めてという。パクリタキセルは既に抗がん剤に使われているが、水に溶けない性質を持ち、白血球が減るなどの副作用があった。
既存の抗がん剤の中には水に溶けにくい化合物も多い。研究チームが持つ技術で、水に溶けやすい抗がん剤に換えれば、カプセルの中に入れDDSに利用できる可能性があるという。
多くのがん細胞に共通して発現する「Her2」というたんぱく質に着目。カプセルに水溶性のパクリタキセルを閉じ込め、カプセルの外側にHer2を認識し結合するトラスツズマブという抗がん剤を結合させた。
作成したカプセル型薬剤の入った培養液に、ヒトの肝臓由来のがん細胞を5時間浸すと、72時間後にがん細胞の半分が死滅した。同じようにがん細胞を半分殺すために、パクリタキセルのみを含んだ培養液に浸した場合は16時間かかった。
(転載終了) ※ ※ ※
パクリタキセルは言わずとしれたタキソール。私はそのお友達のドセタキセル(タキソテール)による白血球減少と、好中球減少症に苦しんだ。けれど、タキサン系とアンスラサイクリン系は乳がん抗がん剤治療の主役でもある(ついでに言えば脱毛必至の厳しい副作用も同じだ。)。
これがトラスツズマブ、つまりはハーセプチンのカプセルに入るというのだから、それこそ元気な細胞をいじめることなく、がん細胞のみを狙い撃ちする分子標的薬の性格もあわせ持つものとなるわけだ。
私もハーセプチン開始から3年以上が経過するが、初回に高熱を出した以外は殆ど副作用がなく、間違いなく効いてくれている。
これにタキサンが加われば大きな力を発揮する、ということは素人の私にもわかる。しかも、ハーセプチンにくるまれたタキサンががん細胞だけをやっつけてくれるというのなら、脱毛もないのか?もしそうなら、それは女性にとって(もちろん男性にとっても)とても朗報ではないか。
あと5年で臨床試験に入るという。しぶとく治療を続けて行けば、このカプセルの恩恵を得ることができるかもしれない。実際に使用承認されるにはまだ時間がかかるのかもしれないけれど、希望はずっと持ち続けたい、と思うし、それが可能だと信じている。
何より5年後も笑って治療を続けていたい、とずうずうしくも正直に思う。そうすれば息子も20歳を迎えている。
昨日はやはりお腹のモタモタ感が気になった。マグラックスは飲んだが、朝のお通じはなし。朝は普通に食べたけれど、出勤後は気持ち悪くなり、昼は空腹感があっても食欲がなく、ろくに食べられなかった。午後からは、仕事をしながら体がぽっぽとしてしまい、熱っぽくだるかった。夕食は何とか作ったけれど、私自身は全く食欲がなく、一人で横になってから薬を飲むために少しだけ無理矢理押し込んだ。
それでも、吐き気自体はデキサート単剤の時よりも抑えられている、と思いたい。このまま少しでも長く、上手に付き合っていきたいと思う。