ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.8.10 ナベルビン17クール2回目、ゾメタ57回目

2011-08-10 22:43:28 | 治療日記
 今日も朝から照りつける日差しで、高温注意情報が出ていた。日傘をさしても足元からの照り返しで汗が滲む。電車は順調で予定通り病院に到着するはずだったが、またも乗車間もなくしてホームステイ引率の先生からの国際電話着信を示す携帯が振動する。さすがに通勤時間帯の混雑した車内、しかも乗っていたのは優先席付近。小声で「今、電車内なので30分ほどしたらお願いします。」と切る。病院到着を見越してのお願いだったが、その後、電話は鳴らず。
 中待合に呼ばれるまでにかかってくれば・・・と待ったが電話はなく、診察室へ入った時は到着から小一時間ほど経っていた。先週の診察後の経過報告で、当日は不眠とお腹の気持ち悪さで辛かったこと、翌日はさすがによれよれだったので、眠れはしたが、気持ち悪さが続きナウゼリンを飲んだこと、翌々日も味覚が変で生唾が出たことなどをお話しする。

 先生がおっしゃるには、吐き気止めの薬は強いものならデキサート(ステロイド)、グラニセトロン(5-HT3受容体拮抗薬)があるが、ナベルビンはもともと吐き気が強く出る薬ではない。当初、高価なグラニセトロンを使ったところ、便秘症状が出たので、現在は安価で便秘症状が出ないデキサートにしている。しかし副作用もあるし、3週間に2回使うこともあるので、なるべく少なくということで最低の1アンプルにしている。眠れないのはこのためだろう。ロキソニンの使い方と同様に、予防のため吐き気が出る前に3日間飲む手がある、とノバミンが3日分処方された。また、不眠については超短時間しか効果のない(翌日に残らない)寝つきを良くする薬として、マイスリーでも良いが、アモバンを出してみましょうとのことで頓服・5回分が処方された。

 先週行った心エコーの結果は、前回と変わりなし。軽度な僧帽弁閉鎖不全が見られるとのこと。加齢によるものですか、と聞いたところ、以前に比べ機械の性能が良くなっているので、10年前なら分からなかった程度のもの、とのこと。胸痛の原因ではないようで、治療の必要はなし、ハーセプチンの影響もなしということだった。

 診察室を出て、化学療法室へ移動。携帯着信を見ると、またタイミング悪く10分ほど前に電話がかかっていた。20分ほどして点滴椅子に案内される。看護師さんに国際電話を待っているので、携帯で少し話すかもしれません、と断りを入れる。30分ほど待って、いつもの認定看護師のKさんにベッドで針刺してもらう。今回は最初から上を向き、ちょっと左に首を倒す感じで準備したら、あまり痛みもなく1回で逆血が確認できた。ほっとして、2人で手を取り合って喜び合ってしまった。
 デキサートが2アンプルに指示変更された関係か、薬が届くのが遅れ、その後また40分ほどしてから点滴開始。デキサート、ナベルビン、生食、ゾメタ、生食の5本。ポートは調子が良いようで、電動ポンプを通さないで自然落下させるナベルビンと生食は、かなりのスピードで順調に終わった。ポートからカテーテルに何か詰まり等の問題がないということだ。結局合計2時間半近くかかって終了。今日は抜針もそれほど衝撃がなく良かった。

 これまた会計でかなり待ち、その後薬局に寄った。薬剤師さん曰く、睡眠導入薬マイスリーとアモバンは、30日分しか出せないのと3ケ月分出せるという違いと、飲んだ後の苦みの有無だそうだ。アモバンの苦みが嫌ならマイスリーにしてみてもいいかもしれませんね、とのことだった。
 なんとかランチタイムに間に合った。それにしてもアスファルトが波打つのではないかというほどの熱風だった。

 結局、帰宅するまで引率の先生から再度携帯が鳴ることはなかった。診察室を出てからはずっと携帯電話を握りしめていたのだけれど、15時間の時差はなかなか不便だ。一緒のお宅にお世話になっているお子さんのお母様に「連絡はありましたか」とメールしたところ、朝、連絡があったとのこと。最初のホストファミリー宅の水漏れがかなり深刻で、壁紙まで取り換える工事になったため、2人は前のお宅には戻れないだろうとの話だった。先日、「突然のステイですが、どうぞよろしくお願いします。」とこちらの写真を添付してご挨拶メールを出した新ホストファミリーから、今朝、ご家族の写真が添付されてメールが来ていた。18歳,16歳,14歳の男の子、12歳の女の子の4人兄妹と思っていたら、既に家を出た20歳のお兄さんもいて、彼は何年か前に日本にホームステイの経験があるそうだ。
 そのメールによると、息子は“quiet”で“polite”だとのこと。夫と顔を見合わせて、思っていることをきちんと英語で話すことが出来ず、結果として静かなのだろうか・・・と、ちょっと心配になる。
 早いもので出国して今日で1週間。後半1週間はあっという間だろう。

 今日も熱帯夜の模様。寝る前にアモバンとノバミンを飲み、体力温存のためにぐっすり眠りたい。
 今日は3冊読んだが、また長くなるので報告は後日。

 今しがた、引率の先生から自宅に現状報告の電話があった。先生がおっしゃるには、息子は「適応力がありますね。」とのこと。これまた何を意味するやら、夫と2人しばし顔を見合わせ考え込んでしまった。
 現地は朝はひんやり涼しく、とても過ごしやすい気候だそうだ。羨ましい限りである。
コメント
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