搭乗便は定刻通りにウィーン国際空港を後にした。奇しくも座席は往路と全く同じ6列目。夫と左右が入れ替わっただけだった。他のご夫婦もそのようで、皆不思議がっていた。
ほどなくして映画館で見そびれた邦画を観始めたところ、結構面白くて夫があれやこれや、CAさんがあれやこれや言うのが鬱陶しい。
ラウンジでジュースを頂いたばかりなので、ウエルカムドリンクも触手が動かず、夫はオーストリアカクテルを頂いていたけれど、私はミネラルウオーター。
離陸後1時間ほどで最初の食事。前菜もメインも和食にした。往路の素麺は美味しかったけれど、復路のうどんはいまいち。まあ、現地で調理するのだから当然か。さつまいものスープをサーブして頂いたけれど、しょっぱくてパス。逆にお味噌汁はやけに薄味だった。夫の牛ヒレステーキは硬かったというし、私の鯛の煮付けはまあまあだったものの変わりご飯は美味しくなかった。やはり日系の航空会社のサービスにはなかなか達しないなあと思う。
デザートはフレッシュフルーツが有り難かったけれど、ウインナーアイスカフェは私には苦かった。と、なんだか小学生の作文になってきたけれど、映画を観るのが忙しく、といったところ。
夫は食後あっという間に横になってしまったが、私はしつこくもう1本映画を観てから歯磨きを済ませて就寝態勢。現地時間は22時半、東京時間は5時半頃か。ここから4時間たっぷり休んで、あたりがザワザワしたと思ったら、2回目の朝食サービス。さすがに殆ど空腹感はないけれど、ベリーヨーグルトスムージーで目が覚めた。
オムレツもハムやチーズも殆ど喉を通らず。クロワッサンも一口でやめて、後はフルーツだけ頂いた。そうこうしているうちにもう飛行機は着陸態勢である。隣の夫はたっぷり寝て空腹なのかしっかり完食していた。
往路で気になったものの、聴かずに終わってしまった瞑想やリラクゼーションのプログラムを聴きながら残り時間を過ごした。
高度が下がるとともに外気温がどんどん上がってくる。着陸は定刻より7分前で順調だった。外気温は34度だという。数字を見ただけで気分が滅入る。
機内を出るとむわっと暑い。ああ、これが日本の暑さだったと思い知る。息子にLINEで無事帰国を知らせ、母にも電話で報告。問題なく顔認証で入国手続きも終えた。来年のオリンピックを控えて空港内は工事中で、なんだか薄暗い。 荷物もスムーズに出てきて、ツアーの方たちや添乗員さんにご挨拶を済ませ、税関通過。大きなスーツケースだけ宅配に預けて身軽になる。
帰路の予約していたNEXまで1時間ほどあったので、30分繰り上げる。
というわけで、今はNEXの中でこうして記事を綴っている。我ながらクレージーであるが、帰宅してゆっくり出来ることを思い、今回の旅行記はこのご報告をもって筆を置きたいと思う。
8日間のうち、前半はお天気が不安定でホロック村では雨に遇ったけれど、それでもずっと傘を差して歩くことはなかった。にわか雨に遭ったのも車内に限り、お天気に恵まれた旅になった。レインコートをおまじないのように持っていたおかげかもしれない。晴れ女、少しはツアーに貢献出来ただろうか。2回も虹に遭遇したのもラッキーだった。
来年もまたどこか異国を旅することは出来るだろうか。それには体力を落とさず体調管理を欠かさず、細く長くしぶとく治療を重ねていくしかないのだろうと改めて思う。
1週間お付き合いありがとうございました。