昨日の雨空と打って変わって今日はまた夏空が戻ってきた。気温も大分高くなる予報だ。さすがに一足飛びに秋にはならないらしい。
パージェタを始めて5か月、副作用に耐え切れずハラヴェンを休薬してから2か月ほど経過し、レントゲンや腫瘍マーカーにおいては頑張った甲斐があり、薬の効果が確認されている。今日は午後、そのダメ押し測定を行う造影CT検査。昨日の通院治療に続けて、2日連続の病院通いになってしまった。結果論だが、これは母の手術が来月上旬の筈だったので、終わらせられることは今月中に終わらせてしまおうとスケジューリングしたものだ。
最近のレントゲン撮影では、両肺の腫瘍が明らかに小さく薄くなっていたし、自覚症状も、3剤(パージェタ、ハラヴェン、ハーセプチン)併用治療開始前に悩まされていた咳や息切れはすっかり落ち着いている。安心するためにCT撮影した画像も見、正確に判断しておこうという目的だ(と理解している)。また、頸部から骨盤の撮影なので、超音波検査も行う甲状腺についても何か病変があれば確認できる。一挙両得である。
出勤後は一昨日ペンディングにしていたPCのプリンタ接続も、同僚から助けてもらいつつ、万事うまく設定完了することが出来た。電話やら窓口対応やら来客も多々あったが、大車輪で片づけ、昼食抜きで病院に向かった。
今日は何も脱衣しないでよいようにブラトップ、トップスもパンツも金属やプラスチック等がついていないものにした。手指の痺れや痛みで、最近はネックレス等のアクセサリーもつけたり外したりの細かい作業が一苦労なので、これもなし。甲状腺エコーでは襟元が開いた前開きの服でお越しください、という指示もあったので、なんだかホームウエアだか寝間着のような出で立ち。着替え不要の分、病院滞在時間は短縮されるし、新しい検査着を1枚汚して洗濯して頂くこともない。
出来れば乗りたかった快速には乗れなかったけれど、予約時間の30分ほど前に病院に到着した。自動再来受付機は待つことなくスムーズ。先にお手洗いを済ませて2階の放射線受付へ向かうと、待合椅子に座っている方もおらず、すぐに受付が済んでCT準備室の前廊下へ移動出来た。ここでは数人が待っており、準備室に入室出来たのは予約時間の5分前。
すぐに荷物をロッカーに預けて、造影剤注入のためルート確保の針刺し。造影剤用の針は太くて採血よりも痛い。昨日も同じ血管を刺しており、既に内出血しているので心配だったが、今日の看護師Sさんは同じところで、と正中にぐっと針刺し。今日も10mlの生食が入ったシリンジだけ渡され、点滴棒がない。凄く楽になりましたね、と言うと「押して歩けない方もおられるので」とのこと。CTの後、殆ど待ち時間なく甲状腺超音波検査の受付に行かなければならなかったので、少し呼ばれるのが遅れると遅刻である。ちょっとハラハラしたけれど、予約時間の5分遅れで呼んで頂いた。
ベッドに寝て万歳の姿勢をとり、最初は造影剤なし、次に造影剤を入れて、2回の撮影はもう慣れたものだ。所要時間は10分とかからない。造影剤が注入されるや否や、薬液の匂いがツーンと鼻を突くし、最近では味覚にも刺激があって、口の中があまり気持ちよくない感じ。たちまち造影剤が体中を駆け巡り、体の芯までカーっと熱くなる。
「息を吸って。止めて下さい・・・。」を繰り返しておしまい。別室から出てきた看護師さんから「本当はここの外廊下で止血を確認するまで待って頂くのだけれど、次の検査まで時間がないので、布テープできつく止血しておきます。エコー検査の前に外してくださいね」と言われる。ご挨拶をして部屋を出、IDカード等のファイルを持って急ぎエスカレーターで1階の生理検査受付へ移動する。昨日の検査でも甲状腺に関しては、採血では特に異常がなかったようだが、取り除ける不安は全て取り除いておいた方がよい。
受付に到着したのは予約時間の10分前、セーフである。すぐに中廊下に入るように言われ、予約時間の5分ほど前に呼んで頂いた。今日は男性の技師さん。枕が首にあたるようにして、喉が高く見やすくなるように少し顎を上げた姿勢でベッドに横になる。襟周りをタオルで汚れないようにしてくださると、暖かいゼリーが塗られて小さなプローブが当てられる。これまで乳腺や心臓超音波は経験済みだが、甲状腺は初めて。薄暗いところで横になって暖かい感触で、乳腺や心臓に比べてかなりソフトな優しい動きなので、ついつい眠くなる。15分もせずに「おしまいです」と言われ、暖かいタオルを渡され、ゼリーをふき取る。お礼を言って検査室を後にし、2つの検査が無事終了。すでに3時のおやつの時間である。
会計に向かうが、待合椅子がかなり混んでいる。空腹過ぎて胃が痛いのは造影CTではいつものことだ。今日はその後超音波もあったので、さらに時間がかかっている。結局、30分近く待って自動支払機で9千円ほどお支払。本日の病院滞在時間は1時間半以上だった。
外に出るとまだまだ日差しが強いし、風も強い。駅ビルは、大方のお店がランチタイムが終わっている時間だ。昨日が昼も夜も麺類だったので、今日は出来ればちゃんと頂きたいなと最上階の和食レストランに行ってみた。まだ大丈夫ということでしっかり日替わりのランチを頂けた。
食事が終わったのはもう夕方。帰路の車内ではなんとか席を確保出来た。
往復で笹井恵里子さんの「救急車が来なくなる日 医療崩壊と再生への道」(NHK出版新書)を読み終えた。帯には「もう119番では助からない!?ある医師は言った・・・。『本当は高齢者を断り、助けるべき命を救いたい』この上なくリアルな現状報告」とある。
こうして長く病院に通っており、高い新薬を使わせて頂いている身、命は平等であるけれど、いつも申し訳なさに苛まれ、本当にこんなに医療費を負担して頂いていいのかしら、と悩むこともある。病院の勤務する医師をはじめとする医療関係者の忙しさを肌で感じながら、「働き方改革」の影響等についても色々考えさせられた。
寄り道する元気も買い物する元気もなく、まっすぐ帰宅。それでも普段仕事が終わって帰宅する時間より遅かった。2日連続の通院、今日は気温が高かったこともあり、かなり疲労困憊。
一方、夫は今日は宴会で夕食不要。ライナーを予約代行した。何時に帰ってくるかがわかると、それまでの時間がマイペースで過ごせるので有難い。洗濯物を片づけたり、適当に夕食を摂ったり、である。
明日1日頑張ればまた土日である。この土日は合唱練習でビッチリなのだけれど。