昨夜は早々に入浴してベッドに入り、珍しく日付が変わる1時間前には眠りに就いていた。そして夜中に一度もお手洗いで目覚めることなく、スマホアラームが鳴るまで眠れた。寝具を温かくしたおかげかもしれない。
何となくベッドでぐずぐずしてからリビングへ移動する。今日は私が朝から胃の内視鏡検査、夫が午後から大腸の内視鏡検査を予約している。そのため、昨夜の夕食を最後に2人とも断食状態。ダイニングテーブルに座った所で何も食事が摂れない。夫はお茶を淹れていたけれど、私は水を飲む気にもならず、歯磨きだけ。夕飯の支度をする元気もなく、朝ドラを視て、新聞を読んで過ごす。
夫は検査準備のため15分早く出かけ、私は10分ほど遅れて家を出た。お天気はぱっとしない。全く別の日に予約したのに、夫と同じクリニックで同じ日にバッティングするとは、なんという奇遇だろう。
検査時間10分前に到着するように出たのだが、夫が自転車に乗って横断歩道の向こうにいる。何かあったのかと思えば、検査で鎮静すると自転車に乗って帰るのは危ないと言われ、徒歩で出直してくることになったとのこと。それはそれは。
そこでちょっと時間を費やしたので、クリニックに入ったのは7分前になった。受付でIDカードと保険証を出すと、問診票と同意書を記入するよう書類を渡され、その場で手首検温。6度5分。血圧測定では124-75、脈は83。緊張しているのかどうか、私にしては朝からかなり高めだ。
30分弱待って消化器内科のY先生に呼ばれ、診察室に入る。「体調はいかがですか」と訊かれ、「はい、問題ありません」と言うと、一昨年の画像を見ながら、「胃粘膜は綺麗ですね」、「ポリープがありますが、放置して良い良性のものですね、軽い胃炎ということでしたね」と仰る。お薬手帳をお見せして、今飲んでいる薬を報告する。
今日は薬を飲むなら朝6時迄に、ということだったので、朝食後のタモキシフェンとミヤは飲んでこなかったこと、きつい薬を投与していた時予防のため飲んでいたタケプロンも今はお休みしていることとお話する。
「では予定通り検査をしましょう。奥の内視鏡検査室の前でお待ちください。」と言われ、「よろしくお願いいたします。」と席を立った。
2年前とはちょっと待合の様子が変わっていてウロウロしていたら、看護師さんから名前を呼ばれた。予約時間開始から40分ほど経過していた。
9年前、人生初の人間ドックを受けた時、生まれて初めて胃カメラを経験した。涙と鼻水と涎でよれよれのヘロヘロ、トラウマになった。当時、経口より経鼻の方がまだ楽と聞いていたので、出来れば鼻から・・・とお願いしたが、「女性は鼻からだと中が細くて入らない場合があり、その時は口からやり直しになるので2回辛い思いをしますよ」と半ば脅されて、結局経口を選ばされたのだった。
このクリニックでは経鼻のみ。2年前は経鼻は初めてということで、右鼻か左鼻かを決めるのに内部の状況を確認すると言い、左右2回ずつ4回も管を入れられたが、今回は「2年前に左でやっていますから、今回も左からやりましょう。」と。ほっとしたのも束の間、今日もいきなり看護師さんから両鼻に止血止めのスプレーを噴射される。口の中に入ってきて苦い。
次に「胃の泡を取るお薬です。飲んでください。」と言われ、紙コップに入った塩気のある飲料を飲む。かのバリウムや発泡剤よりはずっと飲みやすいし、喉が渇いているので何とか飲めるけれど、決して美味しいものではない。「ベッドに仰向けになりましょう。」と言われ、今度は両鼻に(左からやるのは決まっているのだが、念のため右も、だそう・・・)ゼリー状の麻酔薬を入れられる。喉に下がってくる。とんでもなく苦い。「喉に落ちてきたら飲みこんでいいです。喉の麻酔にもなります。」と言われたが、なるほどだんだん喉廻りが麻痺してくる感じ。
左に細い管を入れて内部の状況を確認された後、「次にカメラと同じ太さの管を入れます。」と透明の管を刺し込まれたまま、放置。さすがにそれなりの太さなので、麻酔薬が入っていても、違和感はかなりのものだ。
「前の方が終わる迄そのままお待ちください」と言われ、10分ほどして脇にカメラが設置されたベッドへ移動する。「唾液は飲みこまないでそのまま流してください。ティッシュもありますから」と前掛けをされ、横向きの態勢になって「医師が来る迄お待ちください。」と言われる。そこから10分近く待っただろうか。
Y先生が見える。「それでは始めましょう、大体5分くらいですからね。」とスタート。全ての検査は緊張するよりもリラックス、弛緩していた方が絶対に楽というのは長きに渡る患者生活で学んだこと。どこででもリラックス出来るようになるために瞑想やらヨーガを学んでいるともいえる。
電気が消され、ベッドが高くなる。今回もカメラが写す画像をリアルタイムで観察。「はい、食道に入るので、少し押される感じがあります。」とか「はい、胃の入り口に入りました。」とか、その都度その都度画像を丁寧に説明してくださる。「十二指腸に入ります。はい、半分まで来ましたよ。一緒に空気も入るのでお腹が張った感じがあります。」と。
前回は「膨らませてよく見られるように胃に空気を入れます。」と言われ、これ以上は破裂するのではないかと思うほど苦しくて思わず手をバタバタしそうになった。それがかなり辛かった記憶があるが、今回はその工程がなくてほっとした。
「それではだんだん抜いていきます」と言われて、スルスルとカメラが戻っていく。「胃壁に赤い筋が見えますが、これはカメラが通った跡です。軽い胃炎のようですが、症状がないようなら問題ないし、胃薬を飲んでみてもいいかもしれないですね。」との説明があって終了。
検査は5分では終わらなかったが、10分もかからなかった。今回は画面の左上の時間をチェックする余裕もあった。お礼を言い、看護師さんから前掛けを取って頂き、ゆっくりと起き上がる。鼻血は出ていないが、ティッシュで押さえるとピンク色にはなる。
「今日は鼻をかまないように、ティッシュで押さえるだけにしてください。食事は(麻酔をかけてから)1時間後の●時●分から、少しお水を飲んで、むせないことを確認してから摂ってください。今日は柔らかく消化の良いものを。」と注意がある。
生検もせずに済んだのでひとまずほっとした。正式な結果説明はもう一人のドクターがダブルで読影をしてから、とのことで5週間後、11月末に予約をしてきた。今回の胃がん検診は2年に1度、市の補助があり、自己負担は3,000円強。
受付でお支払い、次回の予約を済ませるまで朝の受付から1時間半弱かかった。なんだかがっくり。別の部屋で夫は下剤を飲んで頑張っている筈だ。
朝食は抜きだったので、少し豪華なお弁当でも買って帰ろうかとコンビニとスーパーを覗いたけれど、あまり触手を動かされるものがなく、久しぶりにジャンクフードだ、とファストフードのセットを買って帰った。
マスクをしているから目立たないものの、なんとなく鼻血交じりの鼻水が出ている感じ。喉も鼻も違和感ありありの状態。外はいつの間にか雨が強くなり、小さな晴雨兼用傘では大分濡れてしまった。
帰宅したのは家を出てから2時間半後。夫とはその後の経過報告をLINEでやり取りを続ける。
食事解禁から30分後、買って来たファストフードで早めのお昼。何となくまだ苦い味が残っていたが、何とかお腹に入れて、タモキシフェンとミヤを正午になる直前に飲むことが出来た。
昼過ぎにピンポンが鳴る。生協のお届けかな、と思ったけれど出ていく元気がない。暫くしてから取り込んで収納を済ませた。
疲労困憊。あんなに眠ったのに眠気も。ソファでごろごろして録画したドラマを視るが、なんとなく落ち着かない。夫からは検査30分前には処置室に移動する、と連絡があった後、2時間半ほど連絡が途絶えた。
鎮静剤を投与されると、切れるまでなかなか外に出してもらえないだろう。心配しているとやはりそのようで、タクシーで帰ってくるように、と返事をした。結局朝から出かけ、帰宅したのは夕方遅くになってから。丸一日のフルタイム勤務だった。
夕食は消化のよい温かい物ということで、湯豆腐に水餃子、うどんやお餅を入れて、りんごとバナナを食後に。
今日から3日間はお風呂も入れず、シャワーのみとのこと。日曜日には息子の結婚式も控えているし、無理をしないで大事に過ごしてもらわなくては。
夕食後、義妹に土、日は宜しくの確認電話と母に定期便のMeet通話で今日の検査報告。母は、今迄棄権したことがないので、期日前投票に行ってきたそうな。
私は、明日は一日また休養の予定だが、夫は美容院で日曜日の式に備えてシャンプー・カットの予約が入っているのだそう。私はカツラなので前日、シャンプー・トリートメントは自前でOKなのだけれど。