これはすごいミステリだ。
冒頭、パリの路上で若い女性が誘拐される。
その女性、アレックスの悲惨な監禁状態の描写と、被害者をなんとか見つけて
助け出そうと奔走する警察のようすとが交互に描かれる。
でも、これは単なる誘拐事件などではなかった。
誘拐事件はほん序章でしかなく、その先に驚くべき展開が待っていた。
そこには根深い怨恨があり、深謀に満ちた計画が仕掛けられていたのだ。
先入観を持たずに読むのが一番いいと思うので、これ以上は書けない。
でも、読み進むうち、いつしかわたしはアレックスを
「ミレニアム」のリスベットに重ね合わせていた。
アレックスはそんな賢くてタフな女だ。
なお、捜査する刑事たちの方も個性的で、警察小説としても秀逸だ。
にほんブログ村