図書館の貸し出しウェイティングリストが長い間はようすを見ていて、
予約待ちがなくなった先週、ようやく借りてきた『ノースライト』。
半分ほど読んだとき、テレビドラマが放映されることを知った。
それが、明日。なんとかその前に読み終えることができた。
最初、ミステリーだと思って読み始めた。
でも、ちょっと違った。
謎解きには違いないのだけど、解く謎が予想外のものだった。
ダム建設に関わっていた父親とともに、日本全国の飯場を渡り歩いた主人公の子ども時代。
それが丹念に描かれている、そのわけも最後にわかった。
ラストはとても暖かい気持ちに満たされる。
主人公を演じる西島秀俊はなんとなく想像できる。
ドラマで見たいのは、もうひとつの主役、彼が設計した信濃追分の家だ。
豪華客船の煙突のような光のチムニーがそびえる外観。
ノースライトがどんなふうにさし込み、浅間山がどんなふうに窓から望めるのかも見たい。
そして、できるなら、藤宮春子メモワールも。
主人公の設計事務所が全力で書き上げた美術館。
きっとわたしの想像力なんて凌駕しているはずだから。
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