表紙のイラストや、あまやかな文章のせいで、途中までは
少女まんが風ライトノベルという印象を持ったのだけど、
けっこうきっちり構築されたファンタジー世界を背景に
正室の座をめぐって姫たちの戦いが繰り広げられるシビアなお話だ。
それにしても作者はだますのがうまい。
わたしはプロローグですっかりだまされた。
エピローグでまた同じ文章が出てくるのだけど、
ほんの少し付け足された言葉が世界をあざやかに
くるりと反転させてしまう。
それと、意外にもこれは探偵ものじゃないかって気がした。
最後に事件の関係者を全員集めて探偵が謎解きするという――。
だれが探偵かはこれから読む人のために明かさないけど。
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