千葉での宴会の帰りに総武快速の馬喰町に下りる。まだ、九時前というのに繊維・衣料の問屋街は静まり返っている。もともと飲み屋は少ない上にビルの明かりもない。景気いい時代、夜遅くまでビルの明かりが煌々としていたのは昔語りだ。
靖国通りの南側の衣料品街のど真ん中、東神田一丁目に老舗居酒屋「佐原屋」がある。大きな暖簾をくぐり、いかにも居酒屋風の店の中、テーブルに席を取る。早めに客は帰ったのか、今日は手持ちぶさたの板さんがカウンターの中に居るが、相変わらず元気な女将が頑張っている。
まずは、イサキの刺身と〆鯖、天豆、日本酒は秋田の銘酒「まんさくの花」を注文。冷やで飲むと飲みやすい酒だ。以前のブログでも紹介したが御徒町の「佐原屋」とは雰囲気は相当違うが先代の時に暖簾分けしたそうだ。
御徒町のそれは、肉体労働者とリーマンが混然としたそれなりの大衆的な雰囲気の店。ここ馬喰町はリーマンと地元の親父さんが中心のようだ。老舗的な雰囲気と落ち着きを求める御仁はこちらかな。