虎ノ門の老舗居酒屋の「鈴傳」が閉店して久しい。虎ノ門の老舗を背負っている大衆酒場「升本」の分身が近くにある。西新橋の「田村町 升本」である。西新橋の大通りから少し入ったところのビルの地下2階。山口の「獺祭」のポスターに心躍らせながら隠れ家的な雰囲気の入り口に入る。
意外に大衆的で「升本」の心意気が伝わるようだ。奥の掘りごたつ風の座敷で新聞掲載予定の座談会後の打ち上げ。座談会のゲストが店の子に「東京の水道水」がほしいと言うと、水道水を水差しに入れ人数分のコップを持って来てくれる。嬉しいサービスだ。香りがやや強い「獺祭」の燗酒を飲み交わしながら、業界の話題や将来についてを肴に酒が進む。燗酒に水のチェーサーもなかなかに合うものだ。名物たこおでんの入ったコース料理もおいしい。
打ち上げもあっという間に3時間。大衆酒場の「升本」とは雰囲気が違うが居心地のいい時間を持てた。ここは今後要チェックであると思う。