散日拾遺

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二人の日本人

2015-04-17 07:48:50 | 日記

2015年4月17日(金)

 

 Time 誌が選んだ「昨年世界に最も影響を与えた100人」のうちに、日本人が二人。

 ムラカミハルキとコンドウマリエだそうだ。

 

 そうなんだね。

 

 コンマリ本は読んでいないが、ひと頃車内広告でよく見たっけ。

 「ありがとうと言って捨てる」というのは叡智である。自分でもそこそこやっていたよと威張りたいような、良いことを教わってありがとうと言いたいような、何しろ大いに結構だ。

 アメリカでも大変なブレイクだそうで、なおさら結構。

 

 そうか、『阪急電車』だ。

 

 主人公のひとりが、恋人を他の女に取られて憤懣やるかたなく、披露宴会場に殴り込みをかける。といっても金属バットを振り回すわけではない、自分もウェディングドレスを着て客席に着くことで、雄弁かつ完璧に真相を公衆に曝露し、十二分の報復を遂げる。

 そこまでやって良いものか、かえって自分が傷つかないか、ってなことは置くとして、丁重に会場から放り出された彼女が、ショッピングモールの大きな屑籠みたいなのに、くだんのドレスを捨てる場面。

 先ほどまでの夜叉の形相から一転、やわらかな笑顔でドレスに「ありがとう」と一言、そしてポイ。

 

 コンマリ流の、見事な実践例であったのだ。