2015年4月17日(金)
Time 誌が選んだ「昨年世界に最も影響を与えた100人」のうちに、日本人が二人。
ムラカミハルキとコンドウマリエだそうだ。
そうなんだね。
コンマリ本は読んでいないが、ひと頃車内広告でよく見たっけ。
「ありがとうと言って捨てる」というのは叡智である。自分でもそこそこやっていたよと威張りたいような、良いことを教わってありがとうと言いたいような、何しろ大いに結構だ。
アメリカでも大変なブレイクだそうで、なおさら結構。
そうか、『阪急電車』だ。
主人公のひとりが、恋人を他の女に取られて憤懣やるかたなく、披露宴会場に殴り込みをかける。といっても金属バットを振り回すわけではない、自分もウェディングドレスを着て客席に着くことで、雄弁かつ完璧に真相を公衆に曝露し、十二分の報復を遂げる。
そこまでやって良いものか、かえって自分が傷つかないか、ってなことは置くとして、丁重に会場から放り出された彼女が、ショッピングモールの大きな屑籠みたいなのに、くだんのドレスを捨てる場面。
先ほどまでの夜叉の形相から一転、やわらかな笑顔でドレスに「ありがとう」と一言、そしてポイ。
コンマリ流の、見事な実践例であったのだ。