散日拾遺

日々の雑感、読書記録、自由連想その他いろいろ。
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【紙面から】「ほめて育てる」親は不適切?

2024-03-30 07:49:26 | その日の新聞紙面から
2024年3月30日(土)

> 「ほめて育てる」の発祥の地、米国でも、ほめすぎが自己愛を肥大させるという負の側面が問題になっているそうだ。サンディエゴ州立大のジーン・トウェンギ教授によると2000年代以降、自己愛性人格が強い大学生が急激に増えているという。そしてその価値観を植え付けたのは、多くがその親だと指摘する。
 その指摘に再びハッとして、グッときた。子どもをできるだけ叱らず、ほめて育てたいという親の考えの裏には、「子供に嫌われたくない」という親自身の自己愛も潜んでいるのではないか。
 「ほめて育てる」が広がったのは、昭和の終わりころだ。でもそれが、子どもの自己肯定感を下げ、親と子供の自己愛を増長させているとしたら ーー それは、不適切にもほどがある。
 「多事奏論」岡崎明子氏

 もうだいぶ長いこと、すっきりしないでいる。健康な自己愛と病的な自己愛の関係、ある種の自己愛が自己肯定感の高さではなく低さと連動していること、自信と自己愛と自己肯定感の関係などなど ー
 整理できたらまとめてみたいが、そんなことを言っている間にも外来には自己肯定感の不足を訴えて、若者や元若者が次々にやってくる…

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3月30日 エッフェルがパリに塔を完成させる(1889年)/ フランシーヌ・ルコントの場合(1969年)

2024-03-30 03:06:45 | 日記
2024年3月30日(土)

> 1889年3月30日、パリ万国博覧会のモニュメントとして、巨大な塔が完成した。設計したのは高架橋の設計で実績のあった建築家ギュスターヴ・エッフェルと、彼の会社の技術者たちだった。
 今ではエッフェル塔と呼ばれているこの塔のデザインは、政府によりコンクールで選ばれたものだが、当時は芸術的な建築といえば石の建築だったため、たいへん不評だった。「ボルトで締められた鉄板製の醜悪な円柱」がパリの景観や歴史的建造物を台無しにする、という芸術家たちの抗議文がパリ市に宛てて送られたという。完成後もエッフェル塔に対する批判は続き、芸術家たちによる撤去運動まで起きている。
 ところが、その一方で活性完成したエッフェル塔の人気は凄まじく、まだエレベーターが動いていない間に、なんと28,922人が歩いて塔に登ったという。
 建築家エッフェルは、他にも世界的に有名な建造物の建築にかかわっている。その中で最も有名なのは、アメリカの「自由の女神」だろう。製作者は彫刻家バルトルディだが、像の設計にはエッフェルも参加している。
晴山陽一『365日物語』(創英社/三省堂書店)P.95

   
Alexandre Gustave Eiffel
1832年12月15日 - 1923年12月27日


 むしろ、この一枚の方がインパクトがあるか。
> エッフェルの身長は152cmだった。エッフェルがエッフェル塔と小さなピラミッドに挟まれている風刺画で、ピラミッドにはフランス語で「作品の大きさで、人物の偉大さが測られる。」と書かれていた。


 パリ × 3月30日と聞くと、エッフェル塔よりも先に思い浮かぶものが、実は別にある。

> 1969年3月30日の日曜日、パリの路上でフランシーヌ・ルコント(当時30歳の女性)が、ビアフラの飢餓に抗議して焼身自殺した。3月31日に朝日新聞夕刊が小さなスペースでこの外電(AFP)を載せた。
 CFの制作に携わり、CMソングの作曲家でもあった郷伍郎は、この記事に触発されて『フランシーヌの場合』を作詞作曲した。郷はシャンソン歌手・古賀力と新谷のり子、青山音楽事務所(代表者・青山ヨシオ)の協力を得てデモテープを製作した…

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