2024年4月14日(日)
「そんな成り行きで、バカバカしい無意味な会合にたっぷり半日つきあわされて、すかっぱらとむきっぱらを抱えて帰ってきたわけさ…」
言ってから自分で噴き出すまで、どこが間違ってるのか数秒考えた。ぱらぱらと、なかなか感じが出てるじゃないですか?
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一方、こちらはぐっと深いものである。意図的だったに決まってるが、それを習近平の面前で表情も変えずにやってのけ、帰国後に再確認しているあたりさすがである。会談で習主席は「馬さん」とさん付けで呼び、一つの中国を目ざす同志が台湾の指導層にもいることを親しげにアピールしたが、それに唯々として絡め取られる元総統ではないことをこんな形で示している。
「言い間違いの政治史」とでもいったものが書けたら面白いことだろう。
> 10日に北京で中国の習近平国家主席と会談した台湾の馬英九(マー インチウ)前総統・元国民党主席のある「言い間違え」が台湾で話題になっている。
11日午前、馬氏は台湾の桃園空港に到着。報道陣の前で、今回の訪中の成果を語り始めた。「我々(中台)は同じ中華民国に属している」、ここまで語った後、馬氏は表情を変えないまま「中華民国」を「中華民族」と言い直した。
終了後、「中華民国」発言は意図的かどうかについて問われたが、馬氏は笑って立ち去った。馬氏は10日、習氏との会談でも「中華民国」と発言した後、すぐに「中華民族」と言い直している。
のちに国民党を創設する孫文らは南京で中華民国建国を宣言した。しかし国民党はその後の内戦に敗れ、 中国共産党が中華人民共和国建国を宣言した。国民党は台湾に逃れたが、共産党は現時点で中華民国の存在を認めていない。
一方、国民党は中華民国こそが「中国」であるとの立場だ。台湾の中央通信社は馬氏の「言い間違え」は「故意だ」などとする複数の研究者の意見を伝えている。
一方、国民党は中華民国こそが「中国」であるとの立場だ。台湾の中央通信社は馬氏の「言い間違え」は「故意だ」などとする複数の研究者の意見を伝えている。
(台北=高田正幸)
2024年4月12日(金)朝日新聞
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