プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

淡水と海水の官能

2014-08-04 22:31:18 | インポート
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 梅雨も明けたというのに、ここのところ
 雨が多いですね。
 まあ、雨でも風がなければ俗に言う「雨凪」になって、
 すごく風情がありますね。

 特に、雨水と海水の比重が違う事により、雨粒が海面に浸透せず、
 広大な大海原一面で丸い粒々がポロンポロン弾かれる現象は、
 「真珠のカーペット」とも呼ばれ(ぼくが勝手に言ってるんだけど)、
 たとえようもなく美しいものです。
 その情景にシーカヤックで身を置くことになった際には、
 ぜひラッキーだと思ってもらえれば。

 ここ数日、真珠のカーペットに包まれながら、
 淡水(雨水)と海水って、
 大空や山を通じて繋がってると同時に、
 違う性質のものなんだなあ、とも改めて気づかされました。

 なんというか、海水の方が粘り気がある。
 サラッとした雨水が海面を転がることにより、
 対比的にそう感じるわけです。 

 そういや、淡水より海水の方が粘り気があるなあというのは、
 川から海に出た時にもよく感じる事だ。
 たとえば日置川や熊野川、四万十川の上流の方からカヤックで下り、
 最後に海に出ると、
 川と海とで水の質感が全然違っていてとても驚く。
 川の水にはサラッとした清冽さがある一方、
 海水には独特の粘り気のようなものがある。
 官能的な粘り気とでも言うか。

 カヤックを通じてお尻から感じる
 海の微妙な粘り気みたいなもののフィーリングは、
 たとえば黒人音楽のグルーヴ感とか、
 ブルースフィーリングなどに相通ずるものがある。

 まあ、感覚の世界なんだけどね。
 でも波の運動性と音の波長って似てるわけだし、
 何万時間と海の上に尻を置いてきた身にとっては
 普通に感じられることです。
 波ウネリも黒人音楽のグルーヴ感も、
 連続曲線的な動きだからね。

 ということで今日の曲は、
 デイヴィッド・T・ウォーカーというギタリストの、
 まるで海水の官能的な粘り気を表現したかのような、
 ブラックフィーリング溢れるプレイ、
 「What's goin on?」
 いい意味ですごくエロい演奏だ。

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YouTube: David T Walker & Bernard Purdie What's going on





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