今日はシーカヤック・ナヴィゲーション講習を行いました。
新しくカフェを作ったことにより、
座学系のレクチャーもだいぶやりやすくなったな、と思いました。
さて、ナヴィゲーションとは、A地点からB地点まで事故なく無事に
航海するための知識・知恵のことですが、
海上ではまず何より
「今自分がどこにいるのか」、
「どこから来たのか」、
「どこに向かっているのか」、
この現在、過去、未来を常に
認識・把握しながら進んでいくことが真骨頂といえる部分です。
そして、フィールドに関する知識情報、
気象、海況・海そのものの知識情報を身に着け、
状況判断力を磨いてゆくことが大切です。
まあ、ガイド付きツアーではガイドが行っているので、
ツアーのお客様はナヴィゲーションの心得は別段必要ないですが、
自艇をもって自分で海に出る人には必須といえるものです。
自分自身が自立した船長であるわけですからね。
当アイランドストリームでは、
安全にカヤックツーリングを楽しむため、
そして海や自然への感受性を豊かに磨いてゆくために、
このナヴィゲーション講習を大切にしています。
ちなみにナヴィゲーションとは、
シーマンシップという考え方に裏打ちされています。
「海は人智を超えた世界であり、海に対して畏敬の念を抱くこと」
「海に対して常に謙虚であること、海に勝とうとしないこと」
「海に対する知識・理解をじっくり深めてゆくこと」
「海人として自立していること」
「海では何人たりとも助け合い、こざかしく争うことなかれ」
「海とは自由と平和の象徴であると自覚すること」
それらがシーマンシップの基本的哲学ですが、
特にシーカヤックのナヴィゲーションって、
上記のようなことが、やればやるほど如実に実感できるようになってきます。
裸一貫で海に出るシーカヤックのナヴィゲーションこそ、
海を総合的に、全身体的に網羅する知であり、
現代において、海を本当に知ろうとするならば、
シーカヤックのナヴィゲーションを知れ、
とも言いうるものだと思います。
長年やればやるほどそう実感します。
いずれぼくは、
次の世代を担う子供や若者たちに、
自分が国内外で経験した海の知識、知恵、哲学を伝えてゆく活動も
本格化していきたいと考えています。
なぜならそれはシーカヤックやアウトドアというジャンルを超えた、
自然との共生の哲学や、
生きる知恵につながってくるものだと思うからです。
また、大災害時代のサバイバルスキルにも繋がるものだしね。