一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1862   第253回 9月 岩戸句会

2017年10月03日 | 岩戸句会

核怖し赤く尖って唐辛子      薪

癒え兆し爪切る音の秋天へ 

 

畑隅の自ずと生れし唐辛子     豊春

山霧の洋館前のワンピース

      

花野行く自然治癒力信じつつ    洋子

秋刀魚焼く母の晩年満ち足りて 

 

イヤホンのパーシーフェイス秋の月 炎火

目の子算十匹までの赤とんぼ

  

秋麗や三年振りのタキシード    海人

子の残す秋刀魚のわたの苦きこと

   

口にも降臨島とうがらし台風    美部

我ならん干からび光る唐辛子

  

鮮やかな赤にうつろう唐辛子    清海 

おろし添え小ぶりな身なり初秋刀魚

   

林立のクレーン串刺し秋の雲    歩智

秋雨や半島おもくなりにけり

 

終り無き鎮魂の夏や七十年     侠心

薬研堀その名残れる七味かな

 

とろどりのコスモス柔き風の中   稱子 

どんと買う秋の味覚や道の駅

 

住職も塔婆も変わり秋の暮     沙会

鳥の声物音までも秋澄めり

 

立話一抜け二抜け秋日影       さくら

家路へのメロディ沁みる秋時雨

 

ボトルより飲む名水や銀河濃し    貞次

心音の乱れ無き夜の鉦叩き

 

一滴のレモン汁効き今朝の秋     佳津

白木槿咲き継ぐ郷を思ひつつ

 

きりぎりす地蔵の鼻をつかみ鳴く  雲水

山雀の争う貌や秋の暮       〃

シュウメイギク(秋明菊)

コメント
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