一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1995   第265回 9月 岩戸句会  

2018年10月17日 | 岩戸句会

秋彼岸遊石俳句読み返し      海人

曼珠沙華翅休めたる黒き蝶

   

病窓の例えば水槽鰯雲       さくら

何気無い暮しにもどる秋夕

 

運慶仏の玉眼挑む野分かな     薪

哀しみはレモンのようにつんと来る

 

又一人帰燕の空に友が逝く     貴美

軒先の巣に声もなしつばめ去る

 

吹き溜る物の一つに葛の花     炎火

湯ヶ島の湯川屋傍の檸檬塚

   

風立ちて帰燕の空となりゆけり   沙会

世の無情積もる話しも白露かな

 

秋霖やきれたるままの常備薬    洋子

秋彼岸小豆あふるるお赤飯

  

燕帰る青年はベビーカーを押す   佳津

久びさに高き夜空や流れ星

 

朝一番小言の妻にレモン切る    豊春

顔被い間引菜摘める農婦達

     

初レモンゲリラ豪雨に全部落ち   歩智

独唱が大合唱に秋の庭

 

仲秋のすべての闇を月が差す    鞠

無花果にワインを入れてジャム作り

 

月明かりコスモスゆーらりゆらり  一煌

雨上がり夕には染まる酔芙蓉

     

残酷暑家に止められ句を作る    余白

都会人セミの声など耳通過

 

銀杏が参拝終えし傘を打つ     稱子

秋日和横断歩道を鳩渡る

 

目覚むるや窓打つ風は秋の風    イヨ

吹き荒ぶ秋風の波木々の波

 

十六夜やかすかに撓む水平線    雲水

黒こげの目黒の秋刀魚月の庭

ハナシュクシャ(花縮砂)別名ジンジャー

コメント
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