一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2193  第295回 岩戸句会 3月

2021年04月08日 | 岩戸句会

門灯をまあるくつつみ春の靄       歩智    

櫻咲く歩く場所なし目黒川

   

春疾風洗濯物を平手打ち         沙会

山笑ふうしろに白き富士も居て

 

早蕨や時代に媚びず背伸びせず      裕

春時雨足湯に空のワンカップ

 

一日に玄米二合と木の芽和        パピ  

三・一一世界を繋ぐ花は咲く

  

春愁ひ履くあてのないハイヒール     凛

タンポポが野原でそっと待っていた

 

霾るやへのへのもへじとボンネット    鯨児

春嵐屋根打つ雨やバルトーク

 

奪衣婆の髪にあおあお春の苔     薪

全集の細かき活字春嵐

  

お彼岸も行けずごめんねお母さん    貴美

春嵐どうせ外出自粛中

 

達磨山臍の辺りでホーホケキョ     炎火 

点と線たんぼの中の蛙の子  

 

春嵐モンロー真似る男達        豊春

遠近にエンジンの音春の山

      

ずっしりと重きおにぎり初音聞く    洋子 

迷いなく花蹴散らして犬走る

   

桜咲く富士霊園へ墓参り        余白

土筆出た若きママさん声高し

 

公園の春青年のジャグリング      稱子

茶を供す吾手描きの帯の紫木蓮

   

 

春嵐くっきり虹を置き土産       光子

春彼岸作りましたよ五目寿司

 

木の芽時空気が微温い雨の朝      さくら

春荒れて双子積み込む乳母車

 

夜座禅お月様雲と夢語り         黄玉

春疾風白いマスクは凧になり

 

たそがれつ雨風さわぎ花は咲く      イヨ

段々のわさび田静か天城山

 

おぼろ月何もかもみな包んでる      鞠

さくら山濃茶と菓子にしあわせよ

 

どなたにも愛想の良き雪柳        雲水

「バカの壁」の「の」の字の意味の種を撒く

コメント
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