雪舞ひて巷の明かり小踊りす 信天翁
春立つを群なす小鳥木から木へ 〃
晴れ渡り陽の匂ひ立つ蕗の薹 黒薔薇
桜貝メモリーそっと玉手箱 〃
一つだけ子に詫びたきや冬苺 紅
リハビリやガラス戸越の春隣 〃
人去りて瀬音もどりし梅の径 凛
もろともに齢重ねし梅なれば 〃
小鳥カフェメジロこぞって雨水かな 伊豆山人
落椿地面にえがく万華鏡 〃
大山を冬靄包み空青し 流水
春雨に瞳も濡るる今宵かな 〃
おっととつまずき喜寿の二月かな 心
春風やしとどの窟教えおり 〃
侘助や一つ手折って妻の元 コトリ
蕗のとう揚げてビールと父の笑み 〃
春時雨傘ささぬ子等黙し行く 豊狂
三輪車スケボー横に蕗の薹 〃
育休のパパ抱く吾子はホッカイロ 淡白
寒暖差大きい時に足湯あり 〃
大鬼が小鬼を抱いて節分会 釣舟
春冴ゆる眼耳鼻舌身第六感 〃