一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1967   梅雨空や拡声器から尋ね人   炎火

2018年06月15日 | 

 実際あった話。行方不明になった認知症の老人が警察に保護されたが、身元がとうとう分からず、公営の老人ホームに入居して十数年経った。このような身元不明者が増えているという。

 家族は、捜索願を出さないで年金を貰い続け、入居費を払わず、一切の介護から解放されるという、甘い汁を吸い続けるという具合だ。

 核家族化が進み、おひとり様も増え、孤独死も増えている。この句はそんな中で、家が分からなくなって彷徨する老人を、家族が尋ね人として捜索している。

不幸中の幸い。まだまだ世の中、捨てたものではない。

ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳)


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