「俳句はひねる」と言われるが、「ひねる」を辞書で調べると、
1 指先でつまんで回す。2 からだの一部をねじって向きを変える。3 ねじって回したり、締めたりして殺す。4 つねる。5 いろいろと悩みながら考えをめぐらす。6 わざと変わった趣向や考案をする。7 苦心して俳句や歌などを作る。8 相手を簡単に負かす。かたづける。9 金銭を紙に包む。
本来の意味、体の動作「ひねる、つねる、まわす」から派生して、「わざと変わった趣向を考案する」などに変化したのだろう。
という訳でこの句、「彼岸花教えて練り切りどんな味」とするのが普通。つまり、彼岸花が咲いている場所で、誰かに練り切りの味を質問しているのだ。しかし、それではつまらないので、一工夫して、彼岸花に質問した形にひっくり返し、575を崩したところが、この句の味噌なのである。
ススキ(芒、薄)