一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2213  第298回  6月 岩戸句会

2021年07月01日 | 

滴りて摩崖仏顔黒くしぬ        鞠 

洛陽のやわらか色の夏椿       

 

弥次郎兵衛今日は入梅か真夏日か    歩智      

ジャズバンド梅雨前線押し返し   

    

夏の川草舟追いしはぐれ雲       鯨児

明早し星もバタバタ店じまい     

 

琺瑯質の卵を拾う青葉闇        薪 

苺ソフトクリーム斜塔のように捧げ来る

 

百年を生きてみようかカブト虫     凛

カタツムリ世界は日の出を待っている 

 

男には内緒の話しカンナ燃ゆ      洋子    

くちなしの闇をつらぬき匂いけり

 

カルピスや氷解けて仲直り       光子

製氷機カランカランと弾き出し    

 

スキップの少女の首輪うまごやし    稱子

コロナ禍や打つか打たぬか五月闇

 

クローバーロト6の抽選日       炎火

蕺(どく)草(だみ)やワクチンの跡疼きおり 

  

痩せたかと勘違わせる古水着      沙会

今日も又氷のれんの店の奥      

 

梅雨深む空黒ければ海黒し       パピ 

夏来る六十代は若手なり

      

接種済み出かけたくなる梅雨晴間    さくら

目つむれば在所の山河かき氷     〃

 

女子校の中庭埋める白詰草       豊春

梅雨の駅群に際立つノーマスク 

      

風により完熟梅が路地に落ち      余白

父の日を祝して鳴ける猫がいる

 

梅雨空の野鳥と共に南無唱え      黄玉

涼しげやスイカ金魚に氷水      

 

早苗田のさざなみ静か朝日揺る     イヨ

あじさいや色冴え渡り雨止まず    

 

手の平に青き光の恋蛍         雲水

大ミサ曲毛虫も垂れて聞いてをり

ジャーマンアイリス 


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