社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

9月2日(日)

2012年09月09日 20時45分31秒 | 2012年

  起床時間は忘れたが、友人からの電話で目が覚めた。完全な寝坊である。すぐに歯を磨いて身支度を整え、部屋を飛び出す。本当にご迷惑をお掛けしました。

  ホテルからタクシーに乗り、スワンナプーム国際空港へ。寝坊はしても、フードコートに立ち寄る余裕はあった。ベーコンチーズサンドとレモネードの朝食。

  スワンナプーム09:10発のエアアジア3428便に乗り、チェンマイ国際空港へ。所要時間は約1時間。空港到着後は、タクシーをチャーターしてチェンマイを巡る。実は、当初はチャーターの予定ではなかったのだが、運転手さんに言われるがままに「Yes」を重ねた結果、チャーターすることになった。口車に乗った形だが、結果的にはおかげで効率的に観光することが出来た。

  まずは、エレファントキャンプへ。名前は忘れたが、当初予定していた「地球の歩き方」に載っているところとは別の場所だったと思う。1300B(約3000円)で像のショーとライディング、牛車乗りのセット券を購入。ショーは既に始まっていたが、サッカーやお絵かきなど、楽しくて像の頭の良さがよくわかるショーだった。

  続いては、いよいよ像に乗る。高所恐怖症の私にとっては結構不安な像乗りな上に、なかなか気性の荒い子に当たって怖かった。ただ、像は本当にかわいく、時々像遣いのおじさんの命令を無視して水を飲みに行ってしまったり、合図でポーズを取ってくれたりと、愛嬌たっぷりでとても癒された。

  像を降りたところにお土産屋さんが連なっていて、色々と面白いものが並んでいたので、ペットボトル入れとプロミスリング的な紐を購入。後者は特に買う予定はなかったのだが、売りに来た民族衣装の女の子がとてもかわいく、思わず買ってしまった。完全な衝動買いだが、よく見たらデザイン的にもかわいらしく、結局購入以降ずっと左手首に付けている。ただ、やっぱり子どもが売り子をしている(させられている)という現実には複雑な思いもある。今日は日曜日だからいいが、彼女はきちんと学校には行けているのだろうか。

  続いては、牛車に乗る。今度の牛は像とは違い、忠実にしっかりと歩いていた。ただ、合計4人と車の重さを2頭で引くのは結構大変なのではないだろうか。

  エレファントキャンプを後にし、タクシーの運転手さんおすすめのお店でチェンマイ名物の「カオソーイ」(カレーラーメン的なもの)を食べる。タイでカレーというとめちゃくちゃ辛そうなイメージだが、実際にはそれほど辛くなく、コクがあって美味しいカレー麺だった。今回の旅行ではたくさんのタイ料理を食べたが、昨日の朝食べた「カオマンガイ」とこの「カオソーイ」は、心から日本にあったらいいのにと思うほど美味しかった。

「カオソーイ」。見た目ほど辛くはない。


このソーセージ的な料理も味が濃くて美味しい。

  続いては、チェンマイ最大の見所、「ワット・プラ・タート・ドーイ・ステープ」へ。市街地から30分以上も山道を上った山頂にあるお寺で、タイ北部で最も神聖なお寺の1つと言われているらしい。実際、タイ国内からの観光客も多いように感じられた。そして、このお寺のシンボルともいえる金色の仏塔は圧巻の存在感と美しさを誇っているし、境内から一望できるチャンマイ市街の景色も最高だった。また、ここでは別の旅行中の日本人の方と知り合い、いろいろと情報を教えて頂いた。普段は国や人種といったものを意識する機会はないが、海外で日本人と会うと、なんだか問答無用で仲間のような気がする。


境内から、チェンマイ市街が一望できる。

  続いては、チェンマイで最も格式が高いお寺と言われている「ワット・プラ・シン」へ。1345年にプラ・ヨー王が父親のお墓として仏塔を建てたことから始まったお寺で、境内の建物も仏像も派手で美しい。参拝者も多く、ほとんどの人がきちんとしたお参りの作法を守っており、タイの人々の信仰の厚さを感じた。

  「ワット・プラ・シン」の前から始まっているサンデーマーケットを歩く。かなりの距離に渡って露店が出ており、食べ物から民芸品、日用品など、とにかくありとあらゆるものが売られていた。こういう場所は、歩いているだけでも楽しい。私は、結局Tシャツを2枚を買った。

  市場の中からトゥクトゥクに乗り、空港へ戻る。初トゥクトゥクの感想は、スピードが速くて怖いのと、交通量の多い道を走るので排気ガスが煙いというのが正直なところである。

  チェンマイ19:55発のエアアジア3239便に乗り、スワンナプームへ戻る。往路もそうだったが、結構な人数のお坊さんが飛行機に乗っているという景色は、結構面白い。

  空港からは、ARL(エアポートレールリンク:空港連絡鉄道)に乗ってバンコク市内へ戻る。切符がコインみたいな形で面白いし(地下鉄の切符も同じような形をしている)、電車の顔がかわいくて印象的だった。

  ホテル近くのスーパーで水などを購入してから部屋へ戻る。何となく買ったブラウニーが甘くて美味しかった(写真を撮るのを忘れた)。


9月1日(土)

2012年09月09日 18時41分44秒 | 2012年

  羽田空港00:20発のタイ国際航空661便に乗り、バンコクのスワンナプーム国際空港へ向かって出発する。飛行時間は約6時間半。エコノミークラスなので窮屈なフライトになることを覚悟していたのだが、座席幅が広い上に足元には快適なフットレストがあり、非常に快適に過ごすことが出来た。また、離陸早々に、到着が1時間ほど早まる旨のアナウンスが入った。フライト時間が短くなるのはありがたいが、当初の到着予定時刻が04:50だから、逆に朝早過ぎる。加えて、離陸直後(日本時間午前1時前)に軽食としてパンとおにぎり、着陸1時間半前(同午前5時前)に朝食プレートが配られ、ほとんど眠ることが出来なかった。しかも、軽食のパンはびっくりするほど美味しくなく、朝食プレートは美味しかったが、「egg or rice」という訳のわからない選択肢だった(要は、スクランブルエッグかお粥だったらしい)。また、機内はエアコンが入れば寒く、切れれば蒸し暑いという、夏と冬が繰り返される状態だった。まあ、これほど文句を書いたが、睡眠時間が十分でないことを除けば、総じて楽しいフライトだったといえる。

朝食プレート。私は卵を選んだ。これが、結構美味しい。

  予定通り到着時間が早まり、4時前にはスワンナプーム国際空港に到着。荷物の受け取りやら入国審査やらが終わり、解放されたのは4時半頃だったと思う。その後、朝早くから迎えに来てくれた友人と合流し、空港タクシーに乗ってバンコク市内のホテルへ。自分たちの部屋にはまだ入れないので、とりあえず友人の部屋へお邪魔する。これが予想以上に広くて豪華な部屋で、窓からの景色も素晴らしかった。ただ、やはりタイは暑く、湿気も多い。思っていたよりは日本と変わらないが、それでもやはり厳しい暑さであることには間違いない。

友人の部屋のベランダから見た景色。


ちょっと下を見ると、少し異なる景色が広がっている。

  今日は、アユタヤ観光であるが、その前にBTSチョンノンシー駅の近くのフードコート(という呼び方が適切かは微妙だ)で朝食をとる。私は、「カオマンガイ」(蒸し鶏のせご飯)を選んだ。値段は25B(バーツ)。日本円で60円ちょっとである。や、安い。そして、うまい。ピリ辛のタレを少しかけ過ぎてしまったが、さっぱりとしていて日本人が好む味だと思う。ちなみに、タイでは水道水は飲めないので、食事の時は別に水(大体10B)を買うことになる。


これが「カオマンガイ」。

  駅からBTS(スカイトレイン:高架式鉄道)に乗ってモチット駅へ出て、そこからタクシーでバスターミナルへ。タイではタクシー初乗りが35B(約90円)と安いので、気軽に利用することが出来る。ただ、メーターを使わない運転手も多く、その場合は事前に交渉が必要なので結構面倒くさい。実際、1週間の滞在中に数えきれないほど料金交渉が必要になる場面に遭遇した。

BTS(スカイトレイン)。ホームには警備員が常駐しており、黄色の線を少しでもはみ出すと笛を吹いて警告される。

BTSの車内。綺麗だが、椅子がプラスチック製で固く、乗り心地が良いとは言えない。

  タイのバスターミナルの構造は面白く、バス会社毎にチケット売り場があるのではなく、行先毎にバス会社別のチケット売り場が並んでいる。なぜそういう仕組みになっているのかはよくわからないし、窓口の数が多過ぎて面倒くさいが、きっと何らかの理由があるのだろう。また、アユタヤ行のバスは一応座席指定がなされるが、実際には各々が自由に席についていて、指定された席に座ることは出来なかった。それほど混んでいるわけではないのでいいのだが、何とも適当な仕組みである。ちなみに、バスそのものは日本のものとそれほど変わらないので、通常であればアユタヤまでの2時間は快適に過ごすことが出来るはずである。今回は後ろに座った日本人一家の母親が延々子どもにうるさいと怒っていて、その声がうるさくてつらかったが…。

  バスを降り、まずは「ワット・ラーチャブラナ」へ。1424年、アユタヤ王国第8代王ボロムラーチャー2世が、王位継承争いで倒れた2人の兄を火葬した場所に建てたお寺で、1958年の修復時には、ボロムラーチャー2世が兄たちのために納めたと思われる宝物箱が発見されている。ちなみに、写真を見て頂くとわかると思うが、このお寺に限らず、アユタヤのお寺では建造物の大半が壊れ、仏像の大半がその頭部を切り取られている。これは、1767年に相次ぐビルマとの戦争の結果陥落したアユタヤでは、ビルマ軍によって建造物の多くが破壊されたからである。そして、その状態がほぼそのまま現在まで残っているのだ。それはそれで、貴重に感じられる。

  続いては、「ワット・マハタート」へ。アユタヤにある数多くの寺院の中でも重要とされているお寺らしい。2代王ラームスエン建立説と3代王ボロムラーチャー1世建立説があり、いつ建立されたのかは正確にはわかっていないらしい。かつては高さ44メートルの仏塔があったと言われているが、これもビルマ軍によって破壊され、現在は木の根に取り込まれた仏像の頭部や、頭部を切り落とされた仏像、傾いた建立物が残っているだけである。ただ、大半が壊されていても、ひとつひとつをよく見てみると、非常に丁寧に形成されたお寺であることがわかる。前の「ワット・ラーチャブラナ」もそうだが、壊されてもなお神秘的な雰囲気を有していて、そこにいるだけで心が洗われるような気がする。

  お寺の前の売店で、ココナッツジュースを飲む。お店のおばちゃんが豪快に包丁で穴をあけてくれた。見た目に似合わず味は薄味で、ほのかに甘い水といった感じだろうか。もっと甘ったるいものだと思っていたのだが、どちらかというとすっきりした甘さだと言える。

  昼食は、クーラーの効いたレストランで。私は川魚を丸ごと油で素揚げした料理(名前が読めない)を食べた。美味しかったが、これは一体何と言う料理で、何という魚を調理したものなのだろうか。

  昼食後は、自転車を借りて行動範囲を広げる。まずは、「ワット・プラ・シー・サンペット」へ。アユタヤ王朝の王室守護寺院で、1491年に建立、1500年には高さ16メートルの黄金の仏像が建造されたが、これもビルマによって破壊されてしまった。現在残っているのは、3人の王の遺骨が納められた3基の塔だけである。しかし、敷地はかなり広く、壊された建造物を見る限り、かなり豪華なお寺だったのではないかと思われる。

アユタヤでは、いろいろな場所でリスと遭遇した。

  続いては、「ウィハーン・プラ・モンコン・ボピット」へ。高さ17メートルの大きな仏像が祭られている寺院で、1603年に別の場所からここへ移されてきたと言われている。ちなみに、ここもビルマ軍に破壊されたが、その後ラーマ5世が再建し、再建や復元に際してはビルマからの寄付もあったらしい。

  お寺の裏にあるお土産物市場を散策する。色々と美味しそうなものが売っていたが、このタイミングでは屋台の店員に話しかけるのにもかなりの勇気が必要だったので、結局何も買わなかった。これが3日目ぐらいなら、逆に散財していたと思う。

  次の場所への移動途中に、エレファントキャンプを通った。おそらく、ショーを観たり実際に乗ったり出来るのだろう。像はかなり人懐っこく、立ち止まってカメラを向けたら寄ってきた。

  最後の目的地は、「ワット・ローカヤースッター」。だだっ広い草原に、大きな寝仏が横たわっている。これも一度破壊され、1956年に復元されたものらしい。なお、ここは珍しく入場料が掛からないが、その分目の前のお土産屋のおじさんおばさんから半強制的にお供え用の花やら線香やらを売りつけられる。ちなみに、仏像に貼りつける用の金箔も売りつけられそうになったので断ったら、タイ語でめちゃくちゃ悪態をついてきた。何を言っているのかはわからないが、それが罵声であることは雰囲気でわかる。この旅行で接したタイの人々は基本的に優しくて良い人ばかりだったが、このおばちゃんは私が接した数少ない嫌なタイ人の1人である。

  自転車を返却し、バスに乗ってバンコクへ戻る。そして、日本人向けの歓楽街であるタニヤ、ハッポンへ。タニヤ通りは本当に日本語の看板だらけで、客引きの言葉も日本語ばかりなので、一瞬歌舞伎町の奥のほうかと錯覚してしまう。また、ハッポン通りの露店街は圧巻の規模で、歩いているだけで熱気がムンムンと伝わってきた。

  夕食は、ちょっと高めのタイ料理レストランで。これはタイ料理に総じて言えることだが、辛さや甘さ、酸っぱさといった味が飛びぬけていて、「ほのかに辛い」とか、「かすかに甘い」という類のものはない。個人的にはそれが結構好きで、特に甘いものが飛び抜けて甘いのは大歓迎だった。

  ホテルに戻ったのが22時前。昨日からほとんど眠っていなかったので、死んだかのように眠りについた。


8月31日(金)

2012年09月09日 16時54分23秒 | 2012年

  7時起床。昼過ぎまでは仕事だというのに、頭の中は完全にタイへ行ってしまっている。

  午前中、支援先の事務局を担当していたYさんが、新任の事務局さんを連れて挨拶にいらっしゃる。Yさん自身が高齢であることに加えて、奥様に介護が必要になったため、交代されることとなった。入社以来ずっと良くして頂いていたので寂しい気持ちもあるが、これからは奥様との時間を大切にして頂ければと思う。

  午後から時間休暇を頂き、部屋へ戻って最終準備と休憩。1時間ほど眠ることが出来た。

  20時過ぎに部屋を出て、大船駅20:50発の空港直通バス最終便に乗る。大船駅からの所要時間は約1時間。通常は第1、第2ターミナルを経由して最後に国際線ターミナルへ向かうのだが、今日は乗客全員が国際線搭乗客ということで、直通で国際線ターミナルへ到着した。

  待ち合わせの時間まで少し余裕があったので、空港内をしばし散策。思ったよりもコンパクトで、これなら迷うこともなさそうだ。そして、何より新しいので綺麗である。

  先輩と待ち合わせ、搭乗手続きを済ませてから、カフェで少し休憩。飛行機の出発時刻は翌00:20なので、続きは明日の日記に持ち越しとする。