社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

2月9日(木)

2017年02月10日 07時45分42秒 | 2017年

  7時起床。寒さで目が覚める。明らかに昨日までの気温と違うのは、部屋の中にいてもわかる。外では雪がぱらついている。

  今日は、弁護士の先生を講師に迎えて、会社の畳み方について学ぶ。経営者の引退の方法は大きく分けると、(身内や従業員などに)承継する、売る(合併やM&Aなど)、畳む、の3種類がある。そのうち、イメージとしてはあまり良くないが、国内の企業数の推移を見れば、畳むという選択肢を取る企業は多い。そして、同じ畳むにしても、計画的に上手に畳む場合(ハッピーリタイアというらしい)と、仕方なく、どうしようもなくなって畳む場合(倒産など)がある。今回の講義を聞いて思ったのは、ハッピーリタイアにしろそうでないにしろ、何らかの方法で企業を畳む場合には、どうしても弁護士や会計士などの専門家の力を借りる必要がある、ということだ。実務上、私たちのような支援機関の出番は多くない。そもそも、それは支援機関の仕事の範疇なのか?と感じる人もいるだろう。しかし、人間と一緒で、企業も生まれたからにはいつかは死ぬ。私個人としては、最後を看取るのも支援機関の仕事として重要だと思う。出来ることは多くないかもしれないが、経営者に寄り添いながら、きちんと現状を整理して、適切な形で専門家へつなぐことは、私たちの大切な使命のひとつなのだろう。

  昼食は、雪の中をダッシュし、一昨日に引き続いて「フェリーチェ」へ。今日は、ミートソースパスタを注文。自家製のミートソースはお肉だけでなくトマトの酸味が効いていて、美味しい。ソースをそのまま飲みたいくらいだ。また、デザートでレモンライムと紅玉(りんご)のジェラートも頂いた。美味しいが、ちょっと寒い。

  午後の講義の中で、経営者保証ガイドラインの話が出た。企業が金融機関から借り入れをする際に、それまでは社長個人の連帯保証(個人保証)は当然で、十分な担保があってもそこから逃れることは出来なかった。だから、会社が倒産すれば、担保はもちろん、それで足りなければ社長も一文無しになってしまった。しかし、それでは一度倒産した会社や経営者は再チャレンジの機会を奪われてしまう。そこで、このガイドラインでは、一定の条件の下、個人保証を取らないようにしましょう、会社が倒産しても最低限の社長の個人資産は奪わないようにしましょう(例えば、最低でも現金99万円は残しましょう、とか)ということが謳われている。そして実際、後者はそれなりに機能しているらしい。しかし、前者は現実的にはかなり難しい。以前、金融機関の方とこの話になった時、やはり個人保証がテーマになった。曰く、「確かに担保で保全できる状態ならそれでいいかもしれない。でも、個人保証を外すと、経営者としての自覚や責任感が弱まりませんか?」とのことだった。確かに、一理あると思った。お金を貸す側からすれば、そう思うのももっともだ。しかし一方で、「まあ会社が潰れても俺の資産には影響ないし、別にいっか」なんて経営者はそんなに多くないとも思う(ゼロではないと思うが)。それに、きちんとした担保や個人保証を取れるところだけに貸し出すなんて、自分たちの見る目のなさを露呈しているようなものだ。確実に目に見えるものだけではなく、その企業の事業内容、持っている技術やノウハウ、関係先などから総合的に強さや将来性を判断(それを「事業性評価」という)してほしい。まあ、銀行マンからすれば「そんなことはとっくにやってんだよ」と言われそうだし、そうなると私たちの預金も単なる預け入れではなく、リスクを孕んだ投資という形になるのだろうが…。(ちなみに私個人としては、銀行マンの目利きが信用できるようになれば、預金者として一定のリスクを負うことも悪くはないと思う。)

  授業が終わる頃になっても、相変わらず雪が降っていた。しかし、量はそれほど多くないし、べちゃっとした雪なので、ほとんど積もってはいない。一部、草の上などがうっすらと白くなっているくらいだ。どうせこれだけ寒いんだから、綺麗に積もればいいのに。

東大和市駅近くにある銅像。雪で子どもたちが泣いているように見える。いや、雪なんだから笑顔で…って、それも怖いか。

  夕食は、「テキサス」へ。2日連続のステーキだ。なぜか、どうしてもお肉が食べたくなってしまった。注文は、名物のテキサスステーキ300g。ここのお肉は赤身が中心なので、肉食ってんなーという感じがする。味付けもシンプルなので、余計にそう感じるのだろう。300gも、ペロリと平らげてしまった。ちなみに、おかみさんに聞いたら、メニューには書かれていないが、シャリアピンステーキも300gやダブル(400g)で注文することができるらしい。よし、次はシャリアピンステーキを増量しよう。

開店時刻と同時に入ったので、お客さんは私1人。

  18時前に寮へ戻り、1番風呂(18時から入浴開始だが、そんな時間に入る人はいない)にのびのびと浸かり、洗濯をして、最後の夜を部屋で過ごす。こんなに早い時間から1人で自由にまったり過ごす夜も、今日で最後である。