岩風呂

ラーメンを中心に食べ歩きとかレシピを乗せてます。そして時々猫が登場するブログです。

ホープ軒 千駄ヶ谷本店「1960年創業の老舗にして東京ラーメンの歴史的店舗の一つ」

2011-04-30 13:58:13 | ラーメンレポ



ホープ軒というと、この千駄ヶ谷のホープ軒、吉祥寺のホープ軒本舗、またあちこちにある野方ホープなどなどあります。
どれが元祖で、何が本流なのか?っていうのはいるも議論になるのですが、商標やビジネスモデルという概念のない時代、さらに当時を知る人も少なく、正確なことはあんまり解っていません。

さて、千駄ヶ谷のこちらのお店、店舗は立派な3階建て。
1階部分は昔からの立ち食いスタイル。
2階3階は座って食べることができる2スタイル。

今日は1階で食べましょう。



ホープ軒といえば、こちらのジャスミンティー。
そういえばジャスミンティー出すのってホープ軒独特ですよね。
初めて飲んだ時は「変なニオイ!」って馴染めませんでしたが、今は気にならないし、むしろジャスミンティー好きだったりします。



そしてねぎはセルフで入れ放題。




そしてカウンター備え付けてあるのはギャバンの胡椒に豆板醤とおろしにんにく。
写真にはありませんが、酢と醤油ダレがあります。



さてやってきたラーメン。
あれ?昔から椎茸って乗ってたっけ?



背脂は若干少ないかな。



ねぎもたっぷり乗せましょう。



麺は太麺でしっかりとした触感が残るちょい固め。
今の工夫を凝らしたラーメンから比べるとはるかに単純な味ですが、これはこれでストレートな味わいで悪くないと思います。

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先ほど「あんまり解っていません」などと書きましたが、何やら胸にモヤモヤとしたものがあり・・・(小一時間)
はい!・・・・調べてみました。

ホープ軒の創始者は難波二三夫という人物で戦前の屋台から始まったそうです。
当時の名前は「貧乏軒」
太平洋戦争後もバラックから店を再開。闇市から仕入れをして営業をしていたそうです。
その後ホープ軒と名前を改めてラーメンの貸し屋台を始めます。

この貸し屋台を引き、1日100杯売れれば繁盛店だったところ、800杯も売り上げたのが牛久保英昭という人。
この牛久保氏が千駄ヶ谷に開いた店舗がこちらのホープ軒です。
この難波氏が営んでいた貸し屋台にはからは、浅草の弁慶、恵比寿の香月、常盤台の土佐っ子が生まれています。
そして当の難波氏も吉祥寺にホープ軒本舗を立ち上げました。
代々木や吉祥寺にある野方ホープですが、こちらは女性の社長が経営する独自の系列。先のお店の様に直接の師弟関係はなく最近で言うとインスパイア系のようです。
ですから、ホープ軒を作った人は難波氏、そのホープ軒ブランドの継承者として中興を支えたのが牛久保氏ということになるのでしょうか?

と、勉強してお腹が空いたところでもう一杯(本当は別の日です)



あれ?今日は椎茸がいないぞ!



そして背脂はかなり多め。



麺の茹で具合は変わってませんね。



そしてねぎ。



今日はちょい食べたところで、豆板醤を加えてみました。
実は、前回食べた時もやや味を薄く感じたので、少量醤油ダレを入れました。
この豆板醤もかなり塩気が強く、写真くらいの量でも結構しょっぱくなります。

他に周りの食べている人も結構豆板醤を加えていたので、「薄めに作って、好みの味に自分で補正する」という水タイルなんでしょうね。
昔から通っている年配の方も多いようなので、広い購買層向けにはこれでいいのでしょう。

と食べていると、隣のお客さんが生めんと何やらスープが入った容器をもらっています。
どうやらお持ち帰りの様ですねえ。

振り返ったらお店の手前に「お持ち帰り出来ます」の張り紙もあり、そんなこともできるのね?と感心しました。
今度買って帰って家で作ってみようかしら?

さて、千駄ヶ谷のホープ軒を通じてずいぶんなお勉強をしてしまいました。
いろいろな方向に枝分かれしたホープ軒ですが、これらの店舗は、命名権や商標をめぐって争うようなことはなく、割と円満に牛久保氏は会社となったホープ軒本舗にアドバイスなどもしていたようです。
こうやって調べると、ラーメンの歴史の中で、ホープ軒という存在の大きさに改めて驚きます。
他のお店もこうして調べていくと新しい発見があるかもしれませんね。

そして残る椎茸のなぞ・・・。

ごちそうさまでした。
ではでは

【Webサイト】
【ラーメンデータベース】

■参考させていただきました。
【ホープ軒の歴史 - なまけものの日記 - Yahoo!ブログ】
【ホープ軒の歴史】
【ラーメン歴史教室(BIGLOBEラーメン帝国):BIGLOBEグルメ】
【ホープ軒系|東京のラーメン店の系統・系列|らーめん自由区】


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