先日週刊プレイボーイに掲載されましたが、その際には一般向けということで、懐かしの名レシピ(自分で言うな)
「40分でできる二郎もどきラーメン」が掲載されました。
ただただ、その同誌の記事にもありますが、このレシピは家二郎の完成度としては多少低いものがありまして・・・。
実際取材の際に、プレイボーイさんのために作ったレシピをこちらに公開いたします。
まず、二郎を作る基本的な要素として、
麺
スープ
カエシ
豚
白い粉
ヤサイ(もやし&キャベツ)
ニンニク
があると思います。
今回は工程的な考え方から
「麺編」「スープ&カエシ&豚編」そしてヤサイ、ニンニク、白い粉を含めた「仕上げ編」
に分けて書いていきます。
■麺編
★★材料★★
小麦粉(強力粉)・・・・・・・・・500g
水・・・・・・・・・・・・・・・・210ml
かんすい・・・・・・・・・・・・・11g
塩・・・・・・・・・・・・・・・・15g
★★必要になるもの★★
こね鉢 大きなボールでも可、正し底の平らな部分が広い物が良い
パスタマシーン 3mm 幅の切歯があるもの
麺棒 ある程度伸ばすのに必要
ふるい 小麦粉のダマを取るために
★★作り方★★
1.水、かんすい、塩を混ぜる。完全に混ざるまで1~2 時間ほどかかるので早めに作っておく
2.小麦粉をふるいにかけてこね鉢に広げる
3.(2)に(1)の溶液を振り掛ける
4.指先を使い混ぜ合わせ「水回し」する
5.水が全体に回ったら、浅いバットなどに水を含んだ小麦粉をまとめていき、ラップなどをして水分が乾かないようにしながら1 時間ほど寝かす
6.(5)で出来た小麦粉のかたまりを取り出し、二つに分け麺棒で伸ばす
7.ある程度伸びたらパスタマシーンで圧延する
8.厚さ2mm くらいの麺帯になったら、3mm の切歯にかけて切り、完成
★★ポイント★★
水、かんすい、塩の混ざり具合ですが、もし出来れば前日に準備しておいた方が、水溶液が均一化します。
ふるいですが、小麦粉のダマを作らないために必須です。
そして一番難しいのが「水回し」なのですが、粉と水をあわせたら最初は素早く指先で水を散らすよう。
その後は水の回っていない小麦粉と水分の多いダマをあわせて手のひらでこすり合わせるようにすると美味く回ります。
この時点でかなりバラけた水分が足りないような印象を受けますが大丈夫です。
逆に焦って固めたり、練りこんだりしないでください。
水回しは5 分から10 分、時間をかけて行うほうが良い結果を得られます。
バットでまず極厚の麺帯を作るわけですが、このとき初めて小麦粉をまとめます。
また寒い時期ですと湿度が低めで、麺の水分が乾燥しやすいので、加湿器のある部屋でこの作業を行うことをおススメします。
■スープ&カエシ&豚編
★★材料★★
豚骨(げんこつ)・・・・・・・・・2~3 本
豚骨(背骨)・・・・・・・・・・・1~2 本
背脂・・・・・・・・・・・・・・・300g くらい
ひき肉・・・・・・・・・・・・・・200g
キャベツの外皮・・・・・・・・・・1~2 枚
キャベツの芯・・・・・・・・・・・1 個分(あればで良い)
ニンニク・・・・・・・・・・・・・2 かけ
生姜・・・・・・・・・・・・・・・親指大の1/2
長ねぎの葉・・・・・・・・・・・・1 本分
豚肩ロース肉・・・・・・・・・・・500g くらいのかたまり
※肩ロース肉は後ほど豚に転用
カエシ
醤油・・・・・・・・・・・・・・・500ml
みりん風調味料・・・・・・・・・・300ml
にんにく・・・・・・・・・・・・・2 かけ
スープで煮た豚肩ロース肉
★★必要になるもの★★
鍋 7L くらいの容量のあるもの。寸胴がベスト。
ノコギリ げんこつを割るため
たこ糸 豚肩ロースを縛るため
★★作り方★★
1.豚骨(げんこつ)をノコギリなどで挽いて半分に割る
2.鍋に5L 水を入れ、ひき肉を入れて火にかける。30 分ほど煮込んだらひき肉はザルかアミで救う
3.げんこつ、背骨を投入。再沸騰してきたら、灰汁が大量に出てくるのでそれを網などで掬う。最初10 分ほど灰汁を取ったら、その後あまり灰汁は救わない
4.1 時間程したら適当な大きさに切った背脂、キャベツの外皮、芯、ニンニク、生姜、長ねぎの葉を入れる
5.しゃもじやお玉で時々鍋をそこからかき混ぜつつ、中火で沸騰させた状態で1 時間ほど煮込む
6.豚肩ロース肉をたこ糸で縛って、鍋に投入、火加減はそのままで1 時間ほど煮込む
※豚肉を煮ている間にカエシを準備します。
7.醤油、みりんを鍋に取り、火にかける。軽く沸騰したら火を止める
8.火から降ろしたら、深めの容器に取り、皮をむき、ざく切りにしたニンニクを加える
9.(6)で煮込んだ豚肩ロース肉を取り出し、ある程度冷ましたら縛っているたこ糸を取る
10.豚肉を(8)に2 時間以上漬込んで完成。漬込み液はカエシ、豚肩ロース肉は豚になる
11.豚肉が漬けあがる(漬けて2 時間後)頃まで煮込んでスープも完成
★★ポイント★★
最初にひき肉を煮るのは、スープにコクを出すためです。
普段の二郎は殆どのお店で、前日のスープを残しておき、これを継ぎ足して作ります。
家庭でいきなり作る場合には、そんなことは出来ないので、これをすることによってある程度補足が出来ると思います。
げんこつを割るのが大変だと思われますが、これはがんばってください。
その昔肉のハナマサで豚骨を購入したときに、最初から割れているものがあったので、もしかすると今でもあるかもしれません。
豚肩ロース肉は500g とありますが、豚好きの方ならもっと入れても良いです。
むしろ豚を増やせば増やすほど美味さは濃くなります。
たこ糸で縛るのは面倒臭いですが、やった方が締まってよいと思います。
スーパーなどでネットに包んでいるものがあれば、それでもかまいません。
あと、鍋のスープが蒸発して少なくなってきたら、別の小鍋でお湯を煮立てて足しましょう。
煮立てず水のまま足すと、スープの温度が一気に下がってしまいます。
醤油は「厳選」とか「丸大豆」とかいう本格的なものよりも特売で売っているような安いものの方が二郎に関しては美味しくなると思います。
ちなみに前回使ったのは「サンビシ」の「上級しょうゆ」でした。
余談ですが、この「上級しょうゆ」は「サンビシ」の醤油の中では一番「低級」です。
みりんもみりん風調味料です。
もしあればキッコーマンの「こってりん」がいいと思います。
■仕上げ編
ここからは1人前を作る量で記していきます。
複数杯作る場合には、倍々で計算していけば大丈夫です。
ご注意ください。
★★必要になるもの★★
なるべく大きな鍋 麺茹でに必要です
柄付きザル 麺を引き上げるのに必要です
どんぶり 大き目のものが良いでしょう
空腹 空腹は最高の調味料です
★★材料★★
麺・・・・・・・・・・・・・・・・180g(茹でる前の重さ)
スープ・・・・・・・・・・・・・・200ml
カエシ・・・・・・・・・・・・・・40ml
豚・・・・・・・・・・・・・・・・1cm 厚の2 枚くらい
モヤシ・・・・・・・・・・・・・・1/2 袋
キャベツ・・・・・・・・・・・・・葉1~2 枚
ニンニク・・・・・・・・・・・・・好みで適量を
白い粉・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2
★★作り方★★
1.ニンニクをみじん切りにしておく
2.モヤシ、キャベツは2~3 分ほど茹でてざるなどに上げておく
3.麺を茹でる(3~5 分くらい)
4.麺を茹でている間に、どんぶりにカエシと白い粉を加え、最後にスープを入れて軽く混ぜておく
5.豚をカエシから取り出し、1cm 幅くらいに切る
6.茹で上がった麺をどんぶりに入れる
7.ヤサイ、豚を乗せて一言「ニンニク入れますか?」
8.好みに応じて、ヤサイ、ニンニク、アブラ、カラメを加える
9.ガッツリ食べましょう!!
★★ポイント★★
いよいよここまでやってきました。
上記にもありますが、麺茹での鍋はなるべく大きなものにしましょう。
小さい鍋だと、麺を入れた瞬間に温度が低下し、低い温度の中で麺を茹でる事になるからです。
柄付きザルですが、特に専門的なものでなくても鍋から麺が拾えれば大丈夫です。
麺の茹で時間は、初めに少量を試験的に茹でて確認して下さい。
あと、スープとカエシの量も好みの量、また醤油のニンニクのみじん切りは細かいほどマイルドに、荒いほどワイルドな風味になります。
どちらをチョイスするかは、これは好みですねえ。
ヤサイの茹で時間は、二郎の店舗によってずいぶん異なります。
好みの茹で具合を試してみてください。
後にヤサイマシ、ニンニクマシを注文することを考え、予め多めに作っておいた方がいいでしょう。
完成品はこんな感じ。
やっぱりオーションを使うと麺の仕上がりが違います。
ちなみに当日の取材風景。
取材陣の記者F氏と編集S氏を前に、二郎を振舞いつつ話をする自分・・・ラーメン店の店主気分です。
以上、現在最新のiwaYoh的ラーメンレシピ&取材の報告であります。
お粗末さまでした。
ではでは
【週刊プレイボーイ】
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