25年程前に住んでいた家には
バッキーがロックガーデンと呼ぶ庭があった
元オーナーが作ったこのロックガーデンでは
彼女が植えた多年草が1年中色をつけていた。
中西部の冬は長くて
モノクロの世界が数ヶ月続く
そんな冬に庭のクラブアップルが小さな赤い実をつけ
真っ白な雪の中で何とも美しかった。
バッキーの転勤でその家を売ることになった時
”手で持ち上げる事が出来るものは
持っていっても良い” と
庭に置かれた大きな石や木の橋
レンガで作られた井戸にささったポンプなど
持って行くことは出来るのだろうか と
疑問に思った私に訊かれた不動産屋が
ちょっと考え込んでそう話してくれた事が思い出された。
そんな昔の事を思い出したのは
終の棲家として買ったこの家のキッチンの壁に
取り付けられていたキャビネットは
元オーナーによって取り外され持ち運ばれていたからだ
彼がどういった経緯で
この家を失ったのか知らないけれど
キャビネットを壁から取り外すまでして
持ち運んだのには驚く
、、、で 私がロックガーデンから持って来たのは
大きな鉄のポット
花の寄せ植えをするのに良くて楽しんだ。