「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

遠野遺産認定制度と館跡

2008-01-19 09:25:45 | 遠野
 今朝の最低気温は氷点下14.9度、今季最低気温を記録したことになりますが、まだまだ序の口、むしろこれから2月10日辺りまでが冬本番、氷点下20度近くまで冷え込む日もあるかもしれません。

 

 猿ヶ石川(松崎町白岩 薬研淵)

 

 朝の勤務時間において、アメダスデータと睨めっこ、午前6時半には氷点下14.5度、7時20分に氷点下14.9度を記録、とにかく寒い・・・・。

 猿ヶ石川と六角牛(1/19正午頃撮影)




○ 遠野遺産認定制度と館跡

 お昼過ぎ、遠野市の城館跡関連資料の残りの頁のコピーをいただきに図書館を訪れる。

 図書館入口に「博物館講座会場」の看板が・・・・。

 中で確認すると「遠野遺産制度」に係る記念講演やら認定遺産の概要等の説明を午後から開催とのことで、興味がある分野でもあり、来たついでに拝聴して参りました。






●「遠野遺産制度」

 遠野遺産は、地域づくり団体等が地域にある誇るべき遺産を推薦し、遠野遺産認定調査委員会が推薦物件の調査を行ない、その調査結果に基づいて遠野市長が認定する。
 次世代に守り伝えていくべき遠野の宝物です。・・・とのこと。

 平成19年4月からスタートし、7月と12月に推薦を基に認定が行われ、53件の遠野遺産が誕生しております。

 建造物・名所旧跡・記念碑・風俗慣習・伝承・芸能・地形・植物・風景・伝統技術・・・・。


 
 記念講演・・・杉田盛彦氏(認定調査委員会委員長・岩手日報社編集委員)


 昭和49年から5年間、岩手日報社遠野支局長を歴任。


 概要説明等・・・黒田学芸員(遠野市文化課員)



 市が指定する文化財等と重複する遠野遺産もありますが、いずれ地域で後世まで伝え守るという意思と実際の行動が伴わなければ認定されても意味を持たない内容もありますが、行政からの補助金を一部活用しながら、環境整備やら補修、さらに催しものの開催等を通じて地域の宝物として、さらに地域づくりとその連帯感を育み、そしてその存在の意識をしっかりと根付かせ後世に残すといったことでは、大いに歓迎できるものではないでしょうか。





 ただし、少し引っかかることといいますか、気になること・・・・

 53の遠野遺産(平成19年度認定)のうち、私個人として推し進める城館跡のような史跡に関しては、綾織町の谷地館跡と西風館の2箇所の認定に留まっている。

 山城等が主の遠野の城館跡、個人所有の山林となっていることが多数でもあり、地権者が複数であったり、その地権者が地元民でないケースもあったりと結構難しい場面も予想されます。
 歴史的に貴重な史跡と成り得る館跡としても相互の理解がなければ、推薦も叶わないだろうし、それと地域ではそれほど評価がされていないとか、その存在すら知らないということもあると思われます。

 後者の方は、私のように趣味で館跡を調べ、これこそ後世に残すべきだと旗振りをしてはおりますが、イマイチ地域にとけ込めていないし、自信もなく、それこそ己自身では矛盾も感じられることでもありますが、まずはその全貌を明らかにするべく、市内全ての館跡を探訪調査することが先決だと考えております。

 しかし、この制度を活用することは必要だとも認識しておりますし、後世に残す、地域の歴史が浮上する、認識するといった利点もあると思いますので、是非に館跡ももっと推薦していただきたいなあ・・・と思います。



 なお、遠野遺産展(写真展)が遠野市立博物館で開催中とのこと。
 遠野市民と受付で伝えれば無料ということなので、ご覧になられてもよいと思います。
 
 5月6日まで開催中



 伝承園


 伝承園の界隈も景観、建造物、石碑、地形等の複合地域として遠野遺産に認定されております。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする