旅するガーデナー

いつも五感を刺激し、喜怒哀楽、幸も不幸も、哲学も瞑想も、言葉にできない多くが存在する庭は私のパワー・スポット!

晴耕雨読

2014年08月27日 15時50分49秒 | ライフスタイル

昨日、体に疲れが残っていたにもかかわらず庭で石など持ち上げていたら、腰を痛めてしまいました
失敗失敗

今日は朝からチラチラ霧雨が降ったり止んだりで庭仕事もできないのを良いことに、本など読みふけって完全休養しています。
私の生活の理想は「晴耕雨読」ですから

次女に勧められた『家守綺譚』は、単行本の帯に「・・・四季折々の天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今一つ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録・・・」

と言ってもピンとこないかな

各章の題名がすべて植物名で、時代設定はペンとインクが普及し始めたころ。
物語は、サルズベリの木に惚れられたり、河童や幽霊が出てきたりといった「綺譚」なのですが、なんででしょうか不思議と身に覚えがあるような気がしてくるのです
勿論、私は幽霊&河童等の類とは無縁だし信じてもいませんが、登場する植物には「なるほどね~」などと共感してしまったり。

いつも植物たちから「気」を頂いているからでしょうか

この本を読み終えた後庭を眺めると、今までとは一寸違って見えてきたりして。

ルゴサ・アルバはようやく夏を超え、一気に涼しさをもたらしたこの雨に何を思って咲いているのだろうか・・・とか
まさか「私を北海道へ連れて帰って」なんて訴えているんじゃ・・・

 

この時期満開となっているハニーサックルは、私に何を訴えているのだろうか・・・とか
「こんなしどけない姿は御免だから早くトレリスをつけてくれ」かな・・・
想像が具体的過ぎる~

庭主はバラや草花を愛するだけの片思いだとばかり思っていたけど、時にこちらの思いにこたえて美しい緑や花を見せてくれるところをみると、皆、満更ではないのかも
な~~~ん、てね

植物を愛する方には特にお勧めの一冊
続編もあるので、それも読んでみたいと思います。

作者の梨木香歩さんは児童文学者で「西の魔女が死んだ」の作者でもあったのですね。
そのお話も大好きです